フォルクスワーゲンTクロスに美形なクーペ版あり！
6月最初のコラムはBMWの最新クーペである新型4シリーズで一喜一憂しようと思っていたのですが、なんと締め切りの関係で間に合わず。そんな経緯からトホホと思っていたのですが、フォルクスワーゲン（以下、VW）のブラジルが興味深いことに最新SUVをワールドプレミア。新型『VW Nivus（ニーヴァス）』をライブ公開しました。
VWは南米の拠点としてブラジルに工場をもっているのですが、新型ニーヴァスは開発からブラジルで行ったといいます。ブラジルというと発展途上国という印象をお持ちの方も多いと思いますが、装備内容を見ると、最新インフォテインメントシステム、50km/hまでなら正面衝突を回避する自動ブレーキシステムを搭載するなど、装備面も充実。
さらにプレスリリースには「ニーヴァスは今後、欧州向けモデルも生産する」とあります。つまり日本に導入される可能性が高く、十分に妄想に値するモデルなのです。現在は南米仕様のデータが公開されていますので、ザックリ検証してみましょう。
搭載するパワーユニットはVWの200TSIエンジン。エタノールが入った燃料も使用でき
最高出力94kW(127.8ps)、最大トルク200Nmを発生するとあります。1リッターの直列3気筒ターボエンジンなので、おそらくTクロス搭載エンジンと基本的に同じなのでしょう。
ただ、いまの日本仕様のTクロスに搭載されるエンジンは最高出力85kW(116ps)、最大トルク200Nmというデータが公表値となります。次に大きさで比較検証してみましょう。
【VW Nivus】
ボディサイズ：全長4,266×全幅1,757×全高1,493mm
ホイールベース：2,560mm
【VW T-Cross】
ボディサイズ：全長4,115×全幅1,760×全高1,580mm
ホイールベース：2,550mm
全長は100mm以上大きなニーヴァスですが、注目は1,500mmを切るボディの高さです。Tクロスは全高1,580mmと比較的新しい立体式の駐車場なら入庫できますが、どこでも駐車OKという使いやすさはありません。
そういった面でニーヴァスは自由度が高く、また、クーペスタイルのデザインがスタイリッシュで魅力的です。シャーシを構成するプラットフォームがMQBであることを考えても、ニーヴァスはTクロスのクーペSUVと捉えてよさそうです。
VWのもっとも小さなSUVとして誕生したTクロスにクーペ版があったとは！ このニーヴァスの発売は2020年後半。よって、欧州仕様は2021年早春あたり、というのが今後のスケジュールと考えていいでしょう。日本へ正式導入が決まれば発売時期はちょうど1年後でしょうか。価格はTクロス＋30万円程度で上級グレードでも300万円台と予想されます。
この他にもVWブラジルでは商用車のピックアップトラックを生産するなど、クルマ好きがちょっとそそられるモデルも多く、ワタシが富豪なら個人輸入したくなるモデルもあります。今回の動画はVWブラジルにリンクしましたので、ニーヴァス以外もご覧ください。そして、南米美人もお見逃しなく！
Text：Seiichi Norishige
■Melhores Momentos | Live Nivus World Première | VWBrasil
