FASHION ― エロサバ

干場の「エロサバ」

トレンチの醍醐味は、やっぱりコスプレ!?

2020.2.3 2020.2.3
2020.2.3

昔々、「東芝ファミリーホール 特ダネ登場!?」ってバラエティがあったのを覚えていますか?

1970年代のテレビ番組だから、僕の記憶も曖昧ですが、全身を覆うマントを羽織って登場した人の、奇想天外な職業を当てるクイズだったんです。で、このスタイルも、コートで覆い隠したエロスがダダ漏れしていません?

アイテム

コート/ES:S
スーツ/B.R.ショップ
シャツ/アルコディオ
ネクタイ/タカシマヤ スタイル オーダーサロン
チーフ/ムンガイ
メガネ/オリバーピープルズ
チーフ/ブルネロ クチネリ
ベルト/ジョンロブ
時計/ヴァシュロン コンスタンタン
リング(右)/フィクサー
リング(左)/アスプレイ
バッグ/エルメス
傘/フォックス・アンブレラ
ソックス/グレン・クライド
靴/WH

賢明な『FORZA STYLE』の読者なら、すでに気がついてしまったかもしれませんが、このコーディネイトは前回とほぼ同じ……。むしろ、違いがわかったほうがマニアックかもしれません。

そう、これは最近よく言っている「軸はぶらさず、細部は変える」の典型例。だって、コート以外はまったく同じ組み合わせですから(笑)。しかも、コートは前回と同じデザインのES:S(エス)のトレンチ。間違い探しみたいですが、どこが違うかわかりますか?

そこの人、はい正解! そうなんです。素材が高密度ナイロンタフタからウールツイルに、色がネイビーからブラックに変わっているんです。ね、薄手のナイロンのドレープと比べ、素材が厚手になった分、男らしさが増した感じがしませんか? 

とはいえ、ほどよく丸みのあるビッグシルエットで、今っぽい柔らかさや軽やかな雰囲気も併せもっている点は さすが。勢い余ってこちらの素材もこのブラックのほか、シブめのブリティッシュグリーンもついつい買ってしまいました。つまり、同じかたちのトレンチコートが、我が家のクローゼットには4着! 「姉さん、事件です」(ドラマ『HOTEL』の高嶋政伸演じる赤川風に。わかるかなあ……)。

前回は、ウエストベルトをギュッと絞っていましたが、今回はベルトを留めずにハンドウォーマーポケットに突っ込んでいます。そうするとAラインっぽいシルエットになって、ある意味 女性らしい優しい印象になるというか。ちょっと油断させる(隙を見せる?)イメージでしょうか。

こういったコートの存在感が圧倒的なコーディネイトでは、あえて細部に撒き餌のように突っ込み甲斐のある小物をちりばめるというテクニックをすでにお話ししましたが、そもそも何でこんなにトレンチが好きなのか考えてみたんですよね。

ダブルブレストって自分のなかでは将校っぽいイメージがあって、それがコスプレと結びつくんですよ。フツーっぽいのに、コスプレ気分を楽しめるのがトレンチの魅力のひとつかなと。ナイロンのほうが 雨の日用だとしたら、こちらのウールは 雪の日用。憂鬱な天候も、気持ちの持ちようで、ポジティブになれるというか。

まあ、根底にあるのはネイビーブレザーと同じで、イヤらしさのカケラがまったくない、むしろ武骨とか愚直といった言葉が似合いそうな真面目な洋服なのに、ちょっと放っとけないような隙をつくるのがいいと思うんです。これ、狙っているのがバレると かなり寒いので注意が必要なんですけど、狙っているのかいないのか意味不明なゾーンが狙いどころ。

でも、これが正直、難しい……。僕自身も未だ修行中の身ではありますが、女性にはクールに振る舞いたいけれど、かまってもほしい。男心の不思議と申しますか、誰かわかってくれますかね? まぁ、いつもながらこれも妄想なんですが(苦笑)。


今回のスタイルのキモは……。

●同じように見える組み合わせを、あえて繰り返すことで完成度を上げる。
●そうやっているうちに、いつの間にか自分のスタイルになる。
●真面目に見える服こそ、隙をつくるとそこにエロスの神が降臨。
●でも、コスプレってやっぱりエロいよね。
●スーツはいつものグレイなので言及なし!

Photo: Ikuo Kubota (OWL)

Styling&Model:Yoshimasa Hoshiba


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干場義雅が愛する
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世界のエリートなら誰でも知っている

「お洒落の本質」
(PHP出版)

【エロサバ】-Hoshipedia

「エロサバ」とは、エロいコンサバの略で、干場の哲学により生まれた造語。シンプルでベーシック、コンサバティブな洋服を着ているのに、なぜかエロく見えるスタイルのこと。例えば喪服の女性。成熟した大人の女性が喪服を着ていて、メイクもナチュラルで抑制しているのに、不思議と色っぽく見えるスタイル。例えば、普通の白いシャツを着ているのにも関わらず、胸元のボタンの開け方や袖口のまくり方でSEXYに見えるスタイル。粗悪な素材でデザインが変わっているシャツでは駄目。上質な素材でベーシックなシャツだからこそ、崩して着こなしても上品さが保てるのです。男性で例えるなら、仕立てられたグレーの無地のスーツを着て、上質な白シャツに黒の無地のネクタイのような極めてコンサバティブなスタイルをしているのに、内側から大人の色気が香るスタイルのこと。

Author profile

干場 義雅
干場 義雅
Hoshiba Yoshimasa

FORZA STYLE 編集長 兼 ファッションディレクター

尊敬する人は、ロロ・ピアーナの元会長セルジオ・ロロ・ピアーナさん、ピエール・ルイジ・ロロ・ピアーナさん、トッズの会長ディエゴ・デッラ・ヴァッレさん、格闘家のブルース・リーさん、初代タイガーマスクの佐山サトルさん。
スポーティでエレガントなイタリアンスタイルを愛し、趣味はクルーズ(船旅)と日焼けとカラオケ。お酒をある一定以上飲み過ぎると、なぜだか一人感無量状態になって男泣きする小誌編集長。1973年、東京生まれ。

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