FASHION ― エロサバ

干場の「エロサバ」

実践版『冷静と情熱のあいだ』スタイル

2019.10.14 2019.10.14
2019.10.14

過ぎ行く夏を惜しみつつ(というか、もう10月ですが……)。今年の夏によくしたコーディネイトを振り返ってみましょう。

“エロサバ”のエロは、肌を露出させればいいというものではありません。知性と色気のバランスこそが、女子を腰砕けに導く、悪魔の極意。今回は、その代表例ともいえるギャップのつくり方を学んでみましょう。

アイテム

スーツ/デ ペトリロ
シャツ/カミチャニスタ
眼鏡/ジョルジオ アルマーニ
チーフ/ムンガイ
時計/グランドセイコー
バッグ/エルメス
靴/ブルネロ クチネリ

すっかり秋めいてきましたが、もはや亜熱帯といわれる日本では、10月になってもまだ暑い日がちらほら。空調専業メーカーのダイキンの調べによると、令和の東京は、昭和と比べて夏が約50日も長くなっているそうです。

さらに、ヒートアイランド現象の影響もあり、気温も格段に上昇しているとか。そこで、今年の夏によくしたコーディネイトを振り返ってみたいと思います。

これは清涼感のある夏のビジネスといったところでしょうか。ベージュのスーツを購入したのは、実に10年ぶり。これまでも、だいたい10年タームで、着たいと思う一着に出合っているんですよね。

最初は、確かプラダだったかな。その後、麻布テーラーでオーダーメイドしてみたり、ボリオリを試してみたり……。そんな試行錯誤の末、行き着いたのが、日本で着るにはコットン製だと湿気と汗ですぐにヨレヨレになってしまうという残念な結論でした。

カジュアルな場面ならいいのですが、仕事の席ではやはり端整な佇まいが大切ですから。そんなこともあって、今回選んだのは、サマーウールの一着。ブランドは、ナポリの新鋭ファクトリーブランド「デ ペトリロ」です。B.Rチャンネルの「ファッションカレッジ」公開収録のときに着てみたところ、仕立てたみたいに自分の体型にぴったりだったんで、ナノ・ユニバース 東京で買ってしまいました。

なんでも、オーナーが老舗サルトで職人をしていた人らしく、そこで培ったテーラーリング技術を上手く既製品に落とし込んでいるんですよね。コンパクトな肩幅とアームホールが特徴ですが、抜群に着やすいんですよ。仕立ての良さに加えて、生地自体にもストレッチ性があるから、きちんと見えるのに、着用感もすこぶる快適です。

コーディネイトは、ベージュの色合いに合わせて、眼鏡のフレームだけでなく、時計、ベルト、バッグ、靴などのレザー部分はすべてブラウンで統一。ブラックにするのと比べて、これだけでぐっと優しくエレガントな雰囲気になると思います。そのほかに使った色は、ホワイトだけ。これが真面目で清々しい印象を演出してくれるんですよね。

とはいえ、時計のバンドやベルトをクロコダイルにしたり、バッグの金具がゴールドだったり、ちょいちょい控えめにエロを入れていますよ。

でも、最大のキモは、ボストンシェイプの眼鏡で知性をアピールしつつも、ちょっと視線を下に移すと胸元がドーン! 白シャツのボタンを荒々しく開けて素肌を見せているギャップでしょうか。首から上は真面目なんだけれど、下はセクシー。実はこれ、イタリア人がよくやる手なんですよね。結局、“お前、どっちやねん!”みたいな(笑)

ちなみに、シャツはノータイで着る場合、襟腰が高いほうがきれいに見えます。あとは、追い打ちをかけるように、パンツ丈を少し短くしてくるぶしを見せればパーフェクト。一見、知的なんだけれど、全体的な雰囲気はセクシーといったスタイルができあがります。

ところで、冒頭の地球温暖化問題に話を戻すと、先月の国連気候行動サミットで話題を呼んだ小泉新環境大臣の「セクシー」発言……。スウェーデンの16歳の環境活動家グレタさんが、各国首脳を前に涙ながらに「How dare you!(よくもそんなことを!)」と叫んだ演説もあって、あれは軽い印象になってしまいましたね。新大臣を批判するつもりはまったくありませんが、もっと具体策をアピールしてほしかったなあ。マジでこのまま温暖化が進むと、地球の未来はどうなってしまうんでしょう?  ファッションも、地球環境の保全なくして、持続可能な未来は語れないのですから。


今回のスタイルのキモは……。

●ベージュのスーツは、コットンではなくウールを。
●スーツの色に合わせて、小物はブラウンで統一。
●それ以外の色は、白だけのほうが潔くて、しかも知的。
●眼鏡を小道具に、首から上と下でギャップをつくる。
●地球温暖化対策に「セクシー」という言葉はいらなかったかも。

Photo: Ikuo Kubota (OWL)

Styling&Model:Yoshimasa Hoshiba


 

4冊目の書籍が発売しています。この本では、女性のエロサバなスタイルについてまとめています。女性はもちろん、男性が読んでも面白いのでぜひ。奥様にもすすめてくださいね。

干場義雅が語る

「女性のお洒落」
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3冊目の書籍は、難しいとされる大人のカジュアルスタイルについて書いています。読んでいない方はぜひ!

干場義雅が教える

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一流に学ぶ

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1冊目は、スーツの着こなし術から世界の一流品選びまで、基本的なことやお洒落の本質について書いています。読んでいない方はぜひ!

世界のエリートなら誰でも知っている

「お洒落の本質」
(PHP出版)

【エロサバ】-Hoshipedia

「エロサバ」とは、エロいコンサバの略で、干場の哲学により生まれた造語。シンプルでベーシック、コンサバティブな洋服を着ているのに、なぜかエロく見えるスタイルのこと。例えば喪服の女性。成熟した大人の女性が喪服を着ていて、メイクもナチュラルで抑制しているのに、不思議と色っぽく見えるスタイル。例えば、普通の白いシャツを着ているのにも関わらず、胸元のボタンの開け方や袖口のまくり方でSEXYに見えるスタイル。粗悪な素材でデザインが変わっているシャツでは駄目。上質な素材でベーシックなシャツだからこそ、崩して着こなしても上品さが保てるのです。男性で例えるなら、仕立てられたグレーの無地のスーツを着て、上質な白シャツに黒の無地のネクタイのような極めてコンサバティブなスタイルをしているのに、内側から大人の色気が香るスタイルのこと。

Author profile

干場 義雅
干場 義雅
Hoshiba Yoshimasa

FORZA STYLE 編集長 兼 ファッションディレクター

尊敬する人は、ロロ・ピアーナの元会長セルジオ・ロロ・ピアーナさん、ピエール・ルイジ・ロロ・ピアーナさん、トッズの会長ディエゴ・デッラ・ヴァッレさん、格闘家のブルース・リーさん、初代タイガーマスクの佐山サトルさん。
スポーティでエレガントなイタリアンスタイルを愛し、趣味はクルーズ(船旅)と日焼けとカラオケ。お酒をある一定以上飲み過ぎると、なぜだか一人感無量状態になって男泣きする小誌編集長。1973年、東京生まれ。

KEYWORDS
エロサバ

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