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ブレインストーミングで会議を変える! 成功のために守るべきルールとは

2019.5.8 2019.5.8
2019.5.8

ありきたりな意見しか出さない部下を叱る前に!

みなさんの会社では、どんなやり方で会議をしていますか? 「ブレインストーミング」という言葉、聞いたことはあっても実際にやったことがある人は少ないのではないでしょうか。また、試してみたことはあるけれど上手くいかず、挫折してしまったという人もいるかもしれません。

しかし、ブレインストーミングを成功させる方法をきちんと知り、実際の会議に活かすことができるように正しく準備すれば、明日からの会議が変わるかもしれませんよ!

ブレインストーミングとは?

そもそもブレインストーミングというのは、集団で自由に意見を出し合うことで斬新なアイデアを生み出す会議の方法のことです。アメリカの広告代理店で副社長だったアレックス・F・オズボーン氏が考案したもので、脳(Brain)を嵐(Storm)のように働かせることを表す言葉です。

ブレインストーミングには、守るべき原則やルールがあります。会議にブレインストーミングを取り入れる前に、基本をしっかり押さえておきましょう!

①ブレインストーミングの4原則

ブレインストーミングの4原則に基づいて会議をすることで、普通とはちょっと違ったものになること間違いなしです。自分だけが知っているというのではなく、参加者全員にこの原則を伝えて守ってもらうようにしましょう。

結論厳禁

自由にアイデアを出すために行うブレインストーミングでは、その場で意見の善し悪しを判断したり結論づけたりすることはご法度。誰かが「それを実現するのは無理だ」とブレインストーミングの場で言ってしまうと、話の流れが止まってしまうだけでなく、参加者は批判されないような当たり障りのない意見しか言えなくなってしまいます。

結論づけるのはブレインストーミングのあと。まずはどんどん意見を出し合うことが大切です。たとえ実行するのが難しそうなアイデアであっても、「実現するにはこうやって課題を解決すればよいのでは」など、ポジティブな方向につなげて考えましょう。

自由奔放

常識はずれで突拍子もない意見でも、実現できるはずがないと思っても、思いついたことは自由に発言します。「どうせこんなこと言っても笑われるだけだし」「あまりいいアイデアじゃないのでは……」と自分の中で決めつけず、とにかく思いついたらアイデアを出すことが大切です。

自分ではお笑い種だと思っていた意見も、そこから他の人のアイデアが生まれるきっかけになったり、他の意見によってよりよいものになったりするので、無駄にはなりません。なんでも思ったことを言うような会議の雰囲気になれば、意見もどんどん生まれてきます。場が和んでいるほうが発言しやすいので、軽いジョークもOKです。

質より量

よいアイデアを出そうと思うあまり、なかなか意見を言えないという状態に陥ってしまっては意味がありません。小さなことでも、当たり前かなと思うようなことでも、前の人と似たようなことでも、絶対にできっこないことでも、数を重視して意見を出すことが大切です。

意見が出れば出るほどアイデアどうしが掛け合わされて、よりよい意見が生まれる可能性が高くなります。参加者の思考にも刺激が与えられ、相乗効果でどんどん意見が出ることにもつながります。さまざまな角度から考えることを心がけてみるとよいでしょう。

結合改善

ひとつひとつのアイデアを、出たそのままにしておくのではなく組み合わせてつなげてみましょう。個別のままで放置するよりも数倍優れたアイデアになるかもしれません。

他人の意見へ便乗するのは、他の場面では横取りのように思われて敬遠されてしまいますが、ブレインストーミングではむしろ歓迎されます。誰が意見を出したかにとらわれず、全員でよりよい意見を生むことを目指しましょう。その際、「そうじゃなくてこっちがいいよ」などと批判的な言い方をするのではなく、「それいいね、ここをこうしたらどうなるだろう?」というような前向きな方向につなげるようにしてください。

②ブレインストーミングのメリット

ブレインストーミングの4原則に従って意見を出し合うことで、普段なら言わないでおくような意見がバンバン出てきます。そうしてより多くの多様な意見を集めていけば、それを秀逸な意見に昇華させることもできます。たくさんの意見が欲しいとき、意外性のあるアイデアを募りたいときにはぴったりです。

また、何を言っても批判されないという状況でさまざまな立場の人が意見を交わすことで、コミュニケーションの活性化を図ることができます。上司や部下、他部署の人など、普段から積極的にコミュニケーションをとっていない人とも交流が生まれ、仕事がより円滑に進むでしょう。

集団で議論し合うことで、1人でじっと考えるより脳も活発になり、他の人をあっと言わせるような意見を出そうとするようになります。また、少々奇抜な意見であっても重んじられるため、いつもなら自分の中の常識や固定観念に照らし合わせて却下してしまう意見も活かせるでしょう。先入観をなくして考えることで、普段は思いつかないような名案が生まれるかもしれません。

③こんなやり方はNG

ブレインストーミングをやったはいいけど成果が得られなかったという経験がある人は、こんな方法をとっていませんでしたか? また、やってみようと思っている人はこうならないように気をつけてくださいね。

批判的な言葉が出る

ブレインストーミングで最もNGなのが、人の意見に対して批判をすること。「それはありえない」などと言ってしまっては、誰もが自由に活発に意見を言えるような雰囲気がなくなってしまいます。むしろ、自分がありえないと思うような意見が出るということは、それだけアイデアに幅が生まれるということです。

司会をする人も細心の注意を払わなければいけません。「他にもっといい意見はありませんか?」というような聞き方をすると、まるでその意見はダメだと言っているかのように取れてしまいます。参加者が委縮することなく、のびのびと考えを出せるような環境が大切なのです。

きちんと記録していない

質より量でたくさんの意見を出し合う場では、小さなことや少々現実味に欠けたものなども意見として出されます。そんなとき、すべて記録するのは大変だから重要そうなことだけ記録しておけばよいと思ってしまいがちですが、それはNGです。

どんなささいなことであっても、取るに足らないような意見でも、あとから他のアイデアが生まれるきっかけになるかもしれない原石だと考えましょう。そうすれば、ブレインストーミングの内容をきちんと記録したものは宝の山になりうるのです。

似たような人ばかり参加する

多様な意見が求められるブレインストーミングにおいて、同じような性別や年齢、所属や価値観の人ばかりが集まってしまうと、1人でやっているのと変わらないような似たり寄ったりの意見ばかりが出てきます。しかし、それではブレインストーミングとは呼べないでしょう。

ブレインストーミングの醍醐味は、参加している人数の分だけ思いもよらないアイデアが生まれる可能性がある、ということです。そのためには、なるべく共通点のない人たちを集めることが必要です。いつもは大人しく自己主張をしない人なども、向いてないのではないかと勝手に判断してメンバーから外すより、参加してもらっていつもは言っていないことを発言してもらうとよいでしょう。

本題から逸れている

議論が白熱するあまり、どんどん本題と関係のないところに脱線してしまうことはありがちですよね。しかし、それでは話し合う意味がありませんし、ただのおしゃべりで終わってしまう恐れもあります。

前の人の意見から次々と連想されて話が脱線してしまうのは、それだけ意見が活発に交わされて脳が働いている証拠ではありますが、議題とまったく関係のないところまでいかないように司会者は注意しなければなりません。

ブレインストーミングの方法

ブレインストーミングがどういうものかわかったら、次は実践です! 実際にどのような流れでブレインストーミングを行えばよいのかをご説明します。

①役割と参加する人を決める

ブレインストーミングには、もちろん参加者が3~10人ほど集まるのは必須条件ですが、それだけではなく司会進行役と記録係を決めることが必要です。

司会者は、ブレインストーミングに慣れていない人や上下関係を気にしてしまう人、積極的に発言できない人なども気兼ねなく意見を言えるような雰囲気づくりを目指しましょう。また、参加者から批判的な意見が出ないようにするのはもちろん、自分自身も無意識のうちに批判ともとれる言葉を言ってしまうことのないようにします。

記録係は、自分で取捨選択することなくどんな小さな意見もきちんとその場で記録に残しておきます。そうすることで、あとから「そういえばさっきの話で……」と見返して、意見が新たに生まれるきっかけにもつながります。自分の言葉でまとめるのではなく、なるべく発言者の言葉をそのまま残しましょう。

また、参加する人を選ぶ際にはなるべく似たような人を選ばないようにしましょう。多種多様な意見が生まれることを目標とするブレインストーミングでは、年齢、性別、出身、性格、所属部署、経歴、役職など、バラバラであればあるほど適切だからです。

②目的と進行の流れを決める

いくら自由に意見を言い合うとはいっても、議題が何なのか参加者全員がはっきり知っておかなければ、生産性のある議論にはなりません。話し合う目的を明確にして、有意義なブレインストーミングにしましょう。

そして、スムーズにブレインストーミングを進めていくためには、あらかじめルールや時間配分を決めておくことが大切です。意見のある人が挙手して発言するのか、時計回りに順番に案を出していくのか、といったルールは前もって決定しておきましょう。さらに、例えば30分のブレインストーミングであれば、意見を出すのに15分、その後それをまとめるのに15分などの制限時間を決めて、きっちり時間を区切ることも大切です。

また、いきなり意見を出せと言われてもなかなか一番手にはなりにくいものなので、司会者がまず最初に話のとっかかりとなるような発言をして、それを踏まえて参加者に意見を出し合ってもらうとうまくいきやすくなります。

③実際に意見を出し合いまとめる

事前の準備ができたら、いよいよ実際のブレインストーミングに入りましょう。決めておいた役割と流れに沿って、どんどん思ったことを発言していきます。記録係は出てきた意見をその場で記録していきます。

意見を出す時間が終わったら、それを整理してまとめる段階に移ります。大切なのは、意見を出し合っている間は決して結論を出したりまとめたりはしないことです。アイデアが羅列されている状態からまとめていく作業は重要ですが、議論中は「結論厳禁」の原則をしっかり守るようにしてください。

ブレインストーミングが終わってから見てもアイデアの順序や関連性などがわかりやすいようにまとめ、実際に優先順位や実現可能性が高そうなものはどれか考えて結論づけていきましょう。ただしここで採用されなかった案も、記録として残しておくことであとあと活きてくるかもしれないので、削除する必要はありません。

ブレインストーミングを成功させるコツ

ブレインストーミングを成功させるためには、気をつけておきたいポイントがいくつかあります。何の工夫もせずにいきなりやって失敗するよりも、よい結果につなげられるようにしたいですね!

①それぞれの役割におけるコツ

司会進行役の人は、参加者全員になるべく数多くの意見を出してもらえるように気をつけましょう。発言の少ない参加者に対しては、その人の専門分野の話題について尋ねるなどしてみるとよいかもしれません。発言数が少なくなってきたら、場が静まり返って意見を出しにくくなる前に別の話題を出してみるなどの話題転換もひとつの手段です。

内容を記録する人は、あとから追加・修正したり別の意見をつなげたりしやすいよう、手書きよりワープロソフト系を使うのがオススメです。リアルタイムで参加者にも共有できるよう、大きなモニターに映し出すなどするとよいでしょう。

参加者として意見を出す人は、前の人と同じ意見になるのを防ぎ、アイデアを思いついてから発言権が回ってくるまでに忘れてしまわないよう、他の人の発言や自分の考えのメモを取っておくのがポイント。「質より量」が原則なので、完璧な意見を言う必要はないのだということを頭において、積極的に発言していく姿勢も大切です。自分の得意分野の視点から考えると、アイデアが浮かびやすい上に他の人と違ったものが生まれるでしょう。

②さまざまなフレームワークを使う

ブレインストーミングを行う際に、その内容や参加メンバーなどに合わせてさまざまなフレームワークを使うと、より円滑に進めることができるでしょう。

ブレインライティング

これは紙に書いて行うブレインストーミングで、1人だけが発言し続けたり、反対に発言が苦手な人がいたりする場合でも、同じ量のアイデアを出し合える方法です。声を出さなくてもできるところもポイントですね。

基本的には6人の参加者が3つの意見を5分で出す「6・3・5法」で行います。まず、6人それぞれが5分使って3つのアイデアを出し、紙に横一列に書き出します。その紙を全員が隣の人へと送り、受け取った紙のアイデアから連想されるアイデア3つを下の行に書きます。

このように、隣に紙を回しては1行埋める、という作業を繰り返すことでアイデアを大量生産できます。あとは通常のブレインストーミングのように、よかった意見をピックアップしてまとめればOK。

シックス・ハット法

これは、6色の帽子をかぶるかのように6つの視点それぞれを順番に考えていくものです。1人で行っても6つの視点から物事を考えることができるので、ブレインストーミングで何人か集まっている場合はより多角的で多様な意見が生まれます。

6つの視点には、実際のデータや数値に基づいて考える「情報」、直感で思ったことをそのまま言う「感情」、ポジティブで前向きな意見を出す「楽観」、問題点やリスクなどを考える「悲観」、通常のブレインストーミングのようにクリエイティブに意見を出す「創造」、ここまでの視点で正しく話し合えたか振り返る「管理」があります。

それぞれの視点ごとに時間を区切って順番に考えていくのが基本ですが、必要のない視点は飛ばしてもかまいません。議題に合わせた進行を工夫するとよいでしょう。

ゴードン法

これは、本来のテーマはリーダー以外に知らせず、もっと自由な発想で議論してから本題に移って話し合ってみる方法です。テーマを知ってからアイデアを出そうとすると、いくら自由に意見を出すとはいっても先入観が生じてしまいます。それを取っ払うことができるのがゴードン法です。

たとえばお菓子メーカーの企画部で、新作のチョコレートを考えるのが本来の目的だとします。リーダーは「新作チョコレート」ではなく「甘いもの」「おいしいもの」「子どもの好きなもの」などざっくりとしたテーマを与えてアイデアを出してもらいます。その後、本当の議題は「新作チョコレート」についてだったということを明かして、再度話し合ってみるのです。

最初からチョコレートについて考えなかった分、事前により広い範囲の案が出されていますよね。そこから着想を得て、普通なら思いつかないよいアイデアが生まれる可能性が高くなるのがこの方法のメリットです。

③KJ法などを使ってまとめる

ブレインストーミングでは、アイデアをたくさん出したあとのまとめが大切です。「KJ法」と呼ばれる、データをまとめるための手法を使うのもよいでしょう。KJ法では、アイデアをひとつずつカードに書き出し、似ているカードをひとつのグループにまとめて見出しをつけ、それぞれのグループどうしの関係性を図で表し、文章化していくというものです。

活発なブレインストーミングであればあるほど、アイデアが大量にあってまとめにくくなるでしょう。しかし、近いアイデアを合体させたり複数のアイデアを組み合わせてよりよい案を生み出したりと、まとめることで議論中に出された貴重な意見を有効活用することにもなります。さまざまなツールや手法を用いるなどして、わかりやすくまとめられるようにしましょう。

まとめ

いつも会議がマンネリでよいアイデアがなかなか出てこない……そんなときはブレインストーミングをぜひ使ってみてください。普段なら思いつかない意見が出てくるのはもちろん、仕事仲間とのコミュニケーションもより円滑になるかもしれませんよ!

Photo:Getty Images
Text:N.M

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