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アサーションで伝える力UP! 誰でもできるトレーニング方法教えます

2019.1.10 2019.1.10
2019.1.10

明日から、職場のみんなの視線が変わる!?

みなさん、「アサーション」していますか? ……といきなり言われても、何のことだかさっぱりですよね。英語の「assertion」を辞書的に直訳すると、「主張」「断言」といった言葉になるでしょうか。しかし、今回ご紹介する「アサーション」はそういう意味ではなく、職場の人間関係をはじめさまざまなコミュニケーションの場で役立つ力のことなのです。

アサーション・トレーニングを積み重ね、どんな人とも素敵な関係を築けるようになっていきましょう!

「アサーション」とは?

アサーションとは、自分も相手も尊重して自己表現をするというコミュニケーションスキルのことです。そのはじまりは1950年ごろのアメリカまでさかのぼります。

当時、精神医学の世界で自己主張がうまくできない患者のための行動療法やカウンセリング方法として、アサーションという用語が生まれました。そこから20年経った1970年ごろのアメリカで、人種差別や性差別に対して権利を主張するための考え方として世間に広まり、その後日本でも知られるようになっていきました。

今では、アサーションは上手にコミュニケーションを図るうえで非常に重要なものになっています。一方的に自己主張をして意見を押し通すのでもなく、いつも相手に譲ったり頼まれごとを断れず引き受けてしまったりするのでもなく、相手に嫌な思いをさせずに自分の気持ちを表現できるのがアサーションなのです。

とは言っても、なかなか適切に自分の考えを伝えるのは難しいもの。そこで、アサーション・トレーニングの出番です。アサーションの考え方を身につければ、誰でもより円滑なコミュニケーションができるようになります。

アサーションの3つのタイプ

アサーションの考え方では、自己を表現する方法において大きく分けて3つのタイプがあるとされています。自分に当てはまるタイプはもちろんですが、苦手な上司や近しい友人、家族などのタイプがどれになるのかも考えてみると、よりよいコミュニケーションがとれるかもしれません。

①アグレッシブ(攻撃型)

このタイプは、自己主張がかなり強く、自分を中心に考えて発言します。自分の意見が何よりも正しいと信じ切っていて、相手の気持ちは考えず頑なに自分の主張を貫き押し付けるのです。ときには大声で怒鳴ったり、はたまた自分の意見が通るよう相手を巧妙に言いくるめたり、相手より優位に立ってすべてを自分の思い通りにしようとします。はっきり意見が言えるのはよいことですが、相手の言い分を無視してしまうのがやっかいなタイプです。

②ノン・アサーティブ(非主張型)

このタイプは、自分の意見は押し殺して相手に合わせようとします。控えめに相手を思いやっているつもりで、自己主張をし損なってばかりになり、そのうち言い訳が多くなっていきます。自分に自信がなく、間違ったことを言ったり傷つけたりして相手に否定されるかもしれない、と思うと勇気が出せなくて言い出すタイミングを逃し、また自己嫌悪に陥って自信を失う……という悪循環。自分の意見も言えずに相手の頼みごとも断れないので、キャパオーバーになることも。

③アサーティブ(バランス型)

このタイプは、自分の意見はしっかり曲げることなく伝えます。しかし、相手の立場やその場の状況に応じて適切な表現方法を選び、人を傷つけたり自分の考えだけを押し付けたりしないようにすることができます。また、自分だけでなく相手の意見も伝えてもらえるようにして、その際に自分か相手のどちらか一方が折れるのではなく、お互いの希望が最大限叶うように納得いく結論を出す努力をします。

このようなアサーティブな人になるためにアサーション・トレーニングがあるのです。

アサーションが使える場面

アサーションは、さまざまな場面で上手に使うことで人間関係をよりスムーズにすることができます。実際にどんなシチュエーションで使うことができるのか見てみましょう。

①悩ましい職場での自己表現

仕事をするうえできちんと意思疎通を図ることは、能率や業績アップにも繋がってきます。最近ではアサーションを導入している会社もあるほど、職場でアサーションを取り入れるのは重要なのです。仕事では上司や部下との上下関係、クライアントとのやり取りなど、一層気を遣う場面が多いですよね。しかし、そこで自分を出さずにイエスマンになったり、反対に主張が激しすぎて煙たがられたりしては、仕事もうまくいきません。

例えば、大切なクライアントとの明日の商談に向けた資料を作成中に、上司から「明後日の会議資料を本日中にまとめておいてくれないか」と頼まれたとします。今すぐ取り掛かれば今日中に終わらせられないこともないのですが、そうすると明日の商談のための資料は残業か持ち帰りということになります。

こんなとき、上司からの依頼を断りにくくてつい「はい、わかりました」と言ってしまう人も多いとは思います。もしくは、「ちょっと今は厳しいので他の人を当たってください」と断るかもしれませんね。しかし、アサーティブな人は「今、明日の商談の資料を作成しています。会議は明後日なので、商談が終わってから間に合うように作成するのでもよろしいでしょうか?」と提案します。

自分の状況はしっかり説明したうえで、相手の依頼も完全に断るのではなくお互いの妥協点を示すことで、どちらの主張も尊重できて気持ちよく仕事をすることができるのです。

②仲の良い友人だからこそ伝えたい

気心の知れた友人との関係は壊したくないものです。かといって、ずっと付き合っていく相手に対して思っていることを伝えられないで、自分だけ我慢し続けるというのも建設的ではありません。大切な友人であればこそ、お互い対等に意見を言い合えるアサーティブな関係でいるべきでしょう。

例えば、自分はまめに連絡をするタイプなのに友人はかなりルーズな性格で、すぐに返信が欲しいメールやLINEを1ヶ月未読無視され、自分も何の話だか忘れたころに返事が送られてくるということが何度もあったとします。普段はそれでも許していたのですが、共通の知人との飲み会の日程調整をしたかったのにその友人ひとりだけ返事が返ってきたのが候補日当日……という少々困った状況に。

こんなとき、「いつも無視しないですぐ返信してくれなきゃダメだよ」と一喝しますか? それとも、「了解です、ありがとう」と返しますか? アサーティブな人なら、「当日の連絡だと困るから、必要な連絡だけでもできるだけ早めに返してほしい」と伝えるでしょう。

自分の意見や感情をないがしろにせずに、一方的に言うのではなく理由を説明して、なおかつまめに連絡するのが苦手な相手に対して「必要なものだけ」「できるだけ早く」返すようにという案を出すのです。

③ギスギスしていた家庭が円満に

家族とは、いちばん近くてわかり合える存在ですが、ときには近すぎて無遠慮にものを言ってしまったり、反対に近いからこそ言いにくいことがあったりもするでしょう。しかし、ともに暮らしていく家族は人生において一緒にいる時間が最も長い人たちともいえます。家族間にもアサーションは取り入れるべきなのです。

例えば、最近あまり口を利いてくれなくなった年頃の自分の子どもに「近ごろ成績が落ちているようだけど、ちゃんと勉強しているか?」と尋ね、子どもが「関係ないから放っておいて」と言ってきたとします。

こんなとき、「親なんだから関係ないわけがない、教育費も払ってるんだから」と言ってしまうことはありませんか? または、「そうか、わかった」と言って何も言わず引き下がってしまうこともあるかもしれません。アサーティブな返し方は、「親として心配だし、がんばっているのに成績が上がらないなら今のあなたに合う塾を探すよ。もし勉強以外に将来に向けてやりたいことを見つけたのなら聞かせてほしい」といったところです。

親子だとしても上下関係を作るのではなく対等な立場に立って、自分の率直な思いを曲げることなく伝えます。その上で、相手の状況も聞いてお互いアサーションできるような会話運びをするのです。

アサーション・トレーニングの方法

誰にでも苦手な人や意見を言いづらい人、またつい感情的なもの言いをしてしまう相手などがいるものです。自分と相手が3つのタイプのどれに当てはまるのかがわかり、なおかつアサーティブなコミュニケーションがとれるようになれば、人間関係がより円滑になるでしょう。また、本当に思っているのと違うことを言ってしまったり黙って心に秘めたりすることがなくなれば、自分の中の矛盾が生まれずストレス解消にもつながります。

ただし、アサーションは一朝一夕で身につくものではありません。日々のコミュニケーションの中でトレーニングしていくことで、自然にアサーションができるようになっていきます。慣れないうちは無理をしてしまって、かえってコミュニケーションがうまくいかないなんてことにもなりがちなので、焦らず徐々にアサーション思考ができるようになっていけばいいでしょう。

それでは、いよいよアサーション・トレーニングを実践していきましょう!

①アサーションの心がまえを知る

アサーションには、率直誠実対等責任という4本の柱とも言うべき心がまえが必要です。

思いを偽らず率直に伝えること、自分にも相手にも誠実であるようにすること、相手の立場にかかわらず人として対等に接すること、自分の考えや行動とそれに伴う結果に自分で責任を持つこと、という意味です。

至極当然のように思えますが、実際のコミュニケーションではすべてそう簡単にはできないことばかりです。アサーションを身につけるにはまずこの柱を心にとめて、迷ったときはこの4つに照らし合わせて言動を選んでいくことが大切です。

②私を主語にするIメッセージ

人に何かを伝えるときは、必ず伝える相手ではなく「私」を主語にしましょう。もし、「どうしてあなたは○○できないのか」と言うと、相手はほぼ100%不快になり、いらだったり落ち込んだりするでしょう。それを自分の一人称に変える「I(アイ)メッセージ」で伝えると、「私はあなたが○○してくれると助かる」になります。「そんなことを言わないで」と伝えるよりも、「私はそう言われると悲しい」と伝える方が相手に響きます。

これを心がけるだけでも日々のコミュニケーションがかなり変わるはずです。明日からでもできそうだと思いませんか? アサーション・トレーニング、一歩前進ですね!

③DESC法に当てはめて伝える

DESC法とは、Describe(描写する)Express(表現する)Specify(提案する)Choose(選択する)という4つの動詞の頭文字をとったもの。自分の状況を客観的に描写し、気持ちを表現し、解決のための方法を提案し、その提案が受け入れられない場合に他の方法を選択するのです。この手順に沿って自分の意見を伝えれば、自然とアサーティブな意思表示ができます。

ここでは、ちょっと高度な「値引き交渉」をDESC法に当てはめてやってみましょう。まず、「予算はこのぐらいである」と描写(Describe)します。次に、「できれば今この店で買いたいが、この値段では厳しい」と表現(Express)、そして「いくらまで値下げしてもらえないか」と提案(Specify)します。そこで思っていた値段まで値下げされれば買うでしょうが、もしあまり値引きされなければ、他の店に行ったり交渉相手を上の立場の人に変えてもらったりする、など結論を選択(Choose)するのです。

こうすることで、相手がより納得して意見を聞き入れてくれるようになり、自分も感情的になりすぎず、かつ率直に意見を伝えることができるようになります。

④ちょっとした表現に注意を払う

相手に受け入れてもらえる自己表現には、細かい言葉づかいへの配慮が必要不可欠です。例えば、「○○しなさい」と命令するのではなく「○○してください」「○○してもらえるとうれしい」「○○してほしい」などお願いするような表現を使うことで、同じことを言っていても相手は嫌な気分にならずに済みます。

また、何かを断ったり否定したりしなければならない場面でも「これはできません」といった否定の言葉を使うのではなく、「いつまででしたらできます」「これなら可能です」といった前向きな代替案を示すようにすれば、話し合いの余地が生まれ円滑なコミュニケーションができます。

まとめ

ここまでくれば、あとは今すぐトレーニングを実践に移すだけですね! アサーションで伝える力を手に入れて、上手なコミュニケーションをとっていきましょう。

Photo:Getty Images
Text:N.M

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