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良質睡眠のすゝめ
~睡眠ゴールデンタイムの「新」常識~

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安眠ライフ待ったなし!

「夜更かしは美容の大敵」――聞いたことがあると思います。同時に、「睡眠のゴールデンタイム」という言葉も。なんとな~く知ってはいるけれど、12時までにとか寝れないし!と興味ナシのそこのダンナ! 実はこの「ゴールデンタイム」の認識が変わってきているんですよ。この機会に知識を深めて、良質な睡眠をとってみませんか?

目次

◆ゴールデンタイムとは?

◆ゴールデンタイムの新常識

◆ゴールデンタイムのメカニズム

◆ゴールデンタイムに睡眠をとるメリット

 肥満予防
 美肌効果
 アンチエイジング
 記憶定着

◆質の良い睡眠をとる方法
 アロマ
 就寝前の入浴
 温かい飲み物
 夕食はタンパク質
 部屋の環境を整える

◆注意点
 就寝前のスマートフォン
 運動はNG?
 夕方の昼寝

◆ゴールデンタイムの個人差

◆まとめ

ゴールデンタイムとは

この「ゴールデンタイム」(別名:「シンデレラタイム」)という言葉は、元々テレビやラジオの視聴率の高まる午後7時~午後10時の3時間を指した和製英語でした。それが、睡眠に関しては「この時間に寝ると体の調子が良くなる」と言われる午後10時~午前2時を指す言葉となっています。

女性の間ではほぼ常識で、ゴールデンタイムのために毎日しっかり午後10時にはベッドに入るという方も少なくないようですね。

ゴールデンタイムの新常識

……と上のように説明しましたが、実はこれは都市伝説だったのです(!)。

諸説あることは確かですが、ゴールデンタイムに時間帯は関係ないのだとか。つまり、午後10時~午前2時はゴールデンタイムではない!ということです。

なぜかといいますと、睡眠に必要なのは深さと長さだから。たとえ午前6時に眠りについたとしても、そこからぐっすり深く眠れれば、「ゴールデンタイム」と言われていた時間帯に寝るのと同じような効果が得られるのだそうです。夜勤のある職業の方、ご安心ください!

ゴールデンタイムのメカニズム

では「ゴールデンタイム」とはどのような状態なのでしょうか。

それはズバリ、睡眠時に出る成長ホルモンがバンバン分泌されている状態。成長ホルモンと聞くと「成長期が終わった我々には関係ないのでは?」と思いがちですが、そんなことはありません。成長ホルモンは壊れた細胞の修復機能・疲労回復機能などを兼ね備えた多機能ホルモンです。

そして、その成長ホルモンを多く分泌するピークが睡眠後90分ほど続くノンレム睡眠時。それから3時間は成長ホルモンは出続けていますから、少なくとも3時間はぐっすり眠る時間がないと大事な大事な成長ホルモンの分泌を阻むことになってしまいます。

成長ホルモンが出るのは就寝後すぐのノンレム睡眠時ということはつまり、本当のゴールデンタイムは午後10時~午前2時ではなく「眠りについてから3時間」だったと言えましょう。

ゴールデンタイムに睡眠をとるメリット

早い時間帯ではなくても、就寝後の3時間に深い睡眠がとれていればゴールデンタイムの恩恵を受けているということがわかりました。

次に、その3時間の睡眠が何をもたらすか調べていきましょう。

☑肥満予防

有名な話ですが、肥満の原因の1つは睡眠不足であると言われています。睡眠不足の人には食欲増進ホルモン・グレリンの増加と食欲抑制ホルモン・レプチンの減少が見られ、結果として食欲が旺盛になってしまうのだそうです。

この体質は矯正することが可能で、睡眠時間を6~7時間にした生活を長く続けることでホルモンバランスも良くなっていくのだとか。

ちなみに、睡眠不足だけでなく睡眠過多の場合もグレリンとレプチンの働きは偏っていくといいます。是非お気をつけて!

☑美肌効果

成長ホルモンは壊れた細胞を修復します。もちろん、肌も修復されます。寝ている間に皮膚の細胞が作り変えられるので、実は睡眠中が最も肌が活発に働いている時間帯だと言えるでしょう。そして、睡眠不足や睡眠時間が不規則な生活が続くと生体リズムが乱れ、免疫力や自律神経の不調に繋がります。睡眠不足でニキビや肌荒れが起こるのはこのせいです。

☑アンチエイジング

「メラトニン」という睡眠ホルモンの一種があります。これは朝起きて光を浴びてから14~16時間ほどで自然に分泌されるホルモンで、増えれば増えるほど眠気が強くなります(そのため「睡眠促進ホルモン」とも)。寝ている間も増え続け、朝起きると同時に減ります。

このメラトニン、実は眠気を出すだけでなくアンチエイジングに非常に役立つ物質です。マウスやラットの飲み水にメラトニンを注入することで、免疫力がついたり毛並がつやつやになったりするだけでなく、寿命が1.2倍にも伸びたそうですよ。これはメラトニンの持つ抗酸化作用が影響していて、老化の原因であるフリーラジカル(老廃物)をなくしてくれるのです。頼りになる!

☑記憶定着

美容だけでなく、勉強にもゴールデンタイムがあります。成長ホルモンのピークとは違い、1日で覚えたことの記憶変換はレム睡眠中に行われます。ノンレム睡眠とレム睡眠は交互に訪れるので、最初の記憶変換は就寝後90分後。極端な話、睡眠時間90分以下だとその日に勉強したことは何も身につかずに翌日を迎えることになってしまうのです! 記憶をしっかり定着させるためにも即座に深い眠りにつきたいところですね。

質の良い睡眠をとる方法

ここからは、良質な睡眠をとるために必要なことをご紹介していきます。すぐできるものばかりですので、早速今夜からレッツトライ。

☑アロマ(エッセンシャルオイル・精油)

リラックスといえばアロマ。アロマといえばリラックス。アロマなんかには縁遠い、というダンナ方も多くいらっしゃると思いますが、香りの効果は馬鹿にできないんですよ。アロマは嗅覚を通してホルモンバランスをコントロールする「視床下部」を刺激するので、寝る前にセットすれば自律神経などに作用して上質な睡眠を提供してくれるのです。特におすすめなのはラベンダーやゼラニウム、オレンジ系の香り。リラックス効果抜群です!

☑就寝前の入浴

お湯につかることで副交感神経が活発に働くようになりますが、これはいわゆるリラックス状態です。また、入浴中に体温が上がり、その後お風呂上りには体温は下がります。身体は、眠るときには体温を下げて休ませようという意思が働くので、「体温が下がる」動きこそがスムーズな入眠に必要なことなのです。入浴は一貫してリラックス→睡眠という一連の動きに適した行為だと言えるでしょう。ただ、シャワーや熱すぎるお湯では効果半減。ぬるま湯がベストです。

☑温かい飲み物

温かい飲み物は内側から体温を上げてくれるため、入浴と同じ理由で効果があります。ただ、カフェインはもちろん避けてください。胃に負担をかけない白湯や生姜湯がおすすめですよ!

☑夕食はタンパク質

夕食はタンパク質を中心に摂ると良いでしょう。というのも、肉や魚や乳製品に含まれている「必須アミノ酸」がセロトニンの生成に必要不可欠だから。セロトニンはメラトニンの材料にもなる大切なホルモンで、安眠効果だけでなく日中元気に過ごせる効果なんかももれなくついてきます。

なお、夕食はできれば就寝3時間前に済ませておくのが◎。

☑部屋の環境を整える

環境=光の入り方や空調のこと。暑すぎたり寒すぎたりすると寝つきが悪くなるのは皆さんご存知の通りですし、寝るときはなるべく暗くして寝た方が朝の光と差がついてさっぱり起きられるんだそうですよ。作業中、そのまま寝てしまう「寝落ち」がダメな理由はここにあります。

注意点

続いて、睡眠における注意点です。これさえ押さえておけばもう免許皆伝! 良質な睡眠が身に着くことでしょう。

☑就寝前のスマートフォン

やりがちですよね? 要注意です。電子機器が発する「ブルーライト」という光は非常にエネルギーの強いもので、メラトニンの分泌量を抑える働きを持っています。そのため、我々が電子機器を見ていると眠れなくなってしまうのです。

できればスマホは寝る1~2時間前には使用をストップ(もちろんテレビやパソコンも)するのが望ましいですが、できない場合は対策としてブルーライトカットメガネ・シート・アプリなどを使ってみると良いでしょう。

☑運動はNG?

寝る前に運動するのはどうなのか?という疑問ですが、これは基本的にはOKです。運動には緊張を解きほぐす効果や睡眠促進効果がありますし、良質な睡眠にはもってこいだと思われます。ですが、遅い時間の運動や激しい運動は控えた方が良いでしょう。就寝直前に心拍数が上がってしまう(交感神経優位)のは効果的な入眠とは言えません。食事同様、就寝3時間前にヨガやウォーキングなどの軽い運動をすることをおすすめします。

☑夕方の昼寝

昼ごろの短時間の睡眠なら問題ない(むしろ推奨)ですが、夕方の昼寝は避けた方が良いかもしれません。夕方~夜に睡眠をとってしまうことで体内時計が狂い、寝つきが悪くなってしまうのです。また、翌日の午前中もボーっとしてしまうなど悪影響が考えられます。昼寝は14時~15時で!!

☆昼寝に関する詳しいことはコチラの記事でどうぞ!
 シエスタって何? その効果と正しい昼寝の取り方を徹底解説!

ゴールデンタイムの個人差

ここまで睡眠のゴールデンタイム、良質な睡眠のとり方などを説明してきました。最後に説明するのは、睡眠における個人差についてです。

世で推奨される睡眠時間は6~7時間ですが、3時間睡眠をとれば頭が働くから大丈夫という人も、10時間寝ないと翌日使い物にならないという人もいます。これはどうしようもない体質であり、無理に6~7時間にすることはおすすめできません。

最初に否定した「午後10時~午前2時のゴールデンタイム」も、恐らく昔は大多数の人の成長ホルモン分泌ピークがそこだったために言われてきたのでしょう。ですが、現代の生活スタイルではそうはいかないことが多いです。

自分に合った睡眠スタイルを見つけるには「○時に寝て×時に起きる」と決めて毎日生活し、最もすっきり日中を過ごせる睡眠時間を探していくのが一番です。

まとめ

いかがだったでしょうか?

ゴールデンタイムに寝ることができない、と諦めていた読者諸氏(または興味がなかった読者諸氏)! これからは何時に寝ても大丈夫です。その代わりに、深い眠りにつくことを意識してみるときっと驚くほど睡眠環境が変わります。今回紹介した入眠方法を駆使して、ぜひ良い安眠ライフを送ってくださいね。

Text:K.S



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