HEALTH ― ヘルスケア

ロングスリーパーかも? 睡眠のメカニズムからその悩みを解決!

2018.11.5 2018.11.5
2018.11.5

あなたは普段、何時間寝ていますか?

毎日10時間以上眠らないとやっていけない、なんていうそこのダンナ。実は、”ロングスリーパー”かもしれません。そんな皆さんのために、「ロングスリーパーって病気?」「少ない時間でもぐっすり眠るための方法は?」といった疑問を解消していきます。

1.「ロングスリーパー」とは

①3つの睡眠タイプ

そもそも、「ロングスリーパー」とはいったいどのような人を指すのでしょうか? 日本睡眠学会所属医師・坪田聡氏によれば、人間の睡眠タイプは「ショートスリーパー」「ロングスリーパー」「バリアブルスリーパー」の3つに分けられるそう。

ショートスリーパーとは、睡眠時間が6時間未満でもアクティブに活動できる人のこと。日本人では5~8%がこのショートスリーパーだ。
ロングスリーパーは、睡眠時間が10時間を超える人のことを指す。日本人の割合は3~9%だ。アインシュタインもこのタイプで、毎日10時間以上眠っていた。このロングスリーパーが、ショートスリーパーになれる可能性は極めて低い。
そしてもうひとつが、バリアブルスリーパーと呼ばれるタイプだ。ショートスリーパーとロングスリーパーのちょうど中間に位置し、睡眠時間が6~10時間の人を指す。日本人では、全体の80~90%がこのバリアブルスリーパーだ。

(出典:ダイヤモンド・オンライン|https://diamond.jp/articles/-/114264)

つまり、10時間以上眠る人を「ロングスリーパー」と呼ぶんです。平日は6時間睡眠で生活していけるけれど、週末になると昼過ぎまで眠ってしまう、なんていう人もいますよね。そんな人は「バリアブルスリーパー」に位置するというわけです。

では、一部の人たちが毎日10時間以上の睡眠が必要なロングスリーパーとなるのは何故でしょう? 実のところ、その原因はハッキリとわかっていません。有力な説としては、遺伝的要素が挙げられています。

②「過眠症」との違い

ロングスリーパーは体質で、病気ではありません。しかし、日中に強い眠気を感じる、あるいは耐え切れずに寝てしまうといった症状がある場合には、「過眠症」が疑われます。またその他の睡眠障害として、場所を問わず日中に眠気が襲ってくる「ナルコレプシー」、睡眠時に無呼吸または低呼吸状態となる「睡眠時無呼吸症候群」といった病気があります。

はたして自分はロングスリーパーなのか? それとも過眠症なのか? 普段の睡眠に不安を感じる人は、迷わず医師へ相談しましょう。ロングスリーパーは病気と違い体質であるため、睡眠時間をきちんととれば日中はアクティブに活動することができるのが特徴です

2.生活に与える影響

ロングスリーパーはその名の通り、他の人より睡眠時間を多くとる必要があります。たとえば、以下のような平日をシミュレーションしてみましょう。

(例)
20:00 退社
21:00 夕食・入浴・子どもの世話など
 0:00 就寝
 6:00 起床・朝食
 8:00 出社
 9:00 会議

このように、残業で遅くまで会社に残った日には、布団に入るのが0時を過ぎてしまうなんてこともありますよね。それでも、翌日の出社時間は変わらないことがほとんど。日本人の80~90%が該当するバリアブルスリーパー、あるいはショートスリーパーであれば、6時間の睡眠時間でも対応することができます。いっぽうロングスリーパーは、そのような状況になると、朝9時の会議中に眠気が襲ってきてしまう可能性があるんです。

しかし、「私はロングスリーパーだからまだ眠いんです」なんてなかなか言えないですよね。厚生労働省の調査によれば、日本人の1日の平均睡眠時間は6時間以上7時間未満の割合が最も高くなっています。他人に理解されにくいのも、ロングスリーパーの悩みであるといえるでしょう。

3.対策

ロングスリーパーは体質であるため、これといった特効薬は存在しないのが実情です。それでも、しっかり起きて働かなければならないのが社会人。十分な睡眠時間を確保できれば良いですが、仕事によっては理想通りの生活を送れないこともありますよね。そんなロングスリーパーの皆さんに、少しでも快適な睡眠をとっていただくための改善方法を順を追ってお伝えします。

①眠りのサイクルを知る

まずは、睡眠がどのようなサイクルを繰り返しているのかを知ることが大事です。睡眠中は「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」という2つの眠りが交互に現れます。簡単に言えば、前者は浅い睡眠、後者は深い睡眠です。これら2つのリズムは約1時間半ごとに繰り返されます。

ロングスリーパーは、寝つきが悪いために浅い眠りであるレム睡眠を繰り返す傾向にあります。そのため、深い眠りであるノンレム睡眠をいかにとるかというところがポイントになります

では、どうすれば寝つきを良くして効果的にノンレム睡眠をとることができるのでしょうか? 寝つきが悪い原因として、体内時計の狂いや自律神経の乱れが挙げられます。これらを解消するために、以下の方法を実践してみてください。

②日光を浴びて体内時計をリセットする

人間の体内時計は、日光を浴びることでリセットされるそう。その周期は約24時間。日光を浴びることで、体は「セロトニン」という物質を生成します。これは、”睡眠ホルモン”と呼ばれる「メラトニン」の原料になるものです。夜になるとこのメラトニンが増え、眠りを誘うとされています。

そのため、まずは朝起きたときに日光を浴びてセロトニンを生成することが大事なんです。一日中カーテンを閉めっぱなしの人はいませんか? ぜひ、起きてすぐに太陽の光を取り入れてみましょう。

そしてもう一つ大切なのは、できるだけ毎日同じ時間に起きること。セロトニンが分泌される時間が日によって違うと、眠くなる時間も変わってきてしまうんです。

③ぬるめの入浴で副交感神経を活発にする

自律神経には、体が緊張しているときに活発になる「交感神経」とリラックス状態のときに活発になる「副交感神経」があります。寝つきを良くするためには、後者の副交感神経を優位に立たせることが大事です。では、どうしたら副交感神経を活発に働かせることができるのでしょうか?

その方法として、就寝前に行うべき工夫は入浴にあります。寒い冬には熱いお湯に入るのが大好き、なんていう人もいるかもしれませんが、38~40度のぬるめのお湯に10~15分つかってみましょう。こうすることで副交感神経が優位になります。

また、熱めのお湯に入ったとき、皮膚の表面温度は一気に上昇します。それに比べ、ぬるめのお湯に入ったときに体温はそれほど上昇しません。人間が眠気を感じるのは、体温が下降しているとき。熱めのお湯に入って体温が上がりすぎると、下がるまでに時間を要してしまいます。

寝つきを良くするためには、ぬるめの入浴で副交感神経を刺激することが重要です。

改善することが難しい、ロングスリーパーの体質。快適な毎日を送るために、少しでも質の良い睡眠をとることを心がけてみましょう。

Photo : Getty Images
Text : Nagi

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