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雨にも負けず、気圧にも負けず。もう「気象病」なんて怖くない!!

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「気のせい」などではありません!!

「雨の日は頭が痛い」「台風が来ると喘息が辛くて…」という方はいらっしゃいませんか? 自分ではどうにもできなくて辛いですよね。仕事もプライベートも充実させたい!! というFORZA読者の皆さまにとっては悩みの種かもしれません。

今回はそんな「気象病」について徹底解説!! メカニズムから対策まで網羅していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

●気象病とは
 ・気象病とは
 ・季節病との違い

●症例

●メカニズム

●こんな人がなりやすい
 ・乗り物に酔いやすい
 ・のぼせやすい
 ・夕方になると集中できない
 ・寒暖差に弱い
 ・ストレスで眠れなくなる

●緩和法・対策
 ・内耳マッサージ
 ・規則正しい生活
 ・空調
 ・漢方
 ・酔い止め薬
 ・専門外来
 ・アプリで傾向を知る

●まとめ

●気象病とは

・気象病とは

「気象病」は別名「お天気病」とも言い、気候の変化が原因で起きる体調不良のことを言います。頭痛やめまい、関節痛などの症状が代表的です。

年々その患者数は増加しており、約1000万人以上が気象病に悩んでいるとの調査もあります。その一因は、ゲリラ豪雨などの異常気象が多発するようになったことだと考えられています。

・季節病とは何が違うの?

四季折々で気候が違う日本には、それぞれ特有の病気があります。このように、特定の季節に発症する病気を「季節病」と呼びます。身近な例としては花粉症や熱中症、インフルエンザなどが該当します。

それに対し気象病とは、毎日の天気の変化によって発症したり悪化したりする病気を指します。

●症例

では、気象病の症状にはどのようなものがあるのでしょうか。主に以下のようなものが報告されています。

・慢性痛:関節痛、頭痛、歯痛など

・心血管疾患:脳卒中、心筋梗塞など

・血行障害:低血圧、肩こりなど

・呼吸器症状:喘息など

・精神疾患:鬱病など

・めまいやメニエール病

・倦怠感

・持病の悪化

様々な症状がありますね。気象病は仕方のないことと我慢している方も多いかと思いますが、心筋梗塞などの重篤な症状に繋がる恐れもありますので、きちんとケアしていきましょう。

●メカニズム

一般的に人の身体には、季節や天候の変化にあわせて調整する機能が備わっています。ですが、調整機能が不十分な場合には様々な変化が起こり、痛みなどを引き起こしてしまうことがあります。

具体的にご説明します。気象病の主な原因は「気圧の変化」です。その変化が急なほど、症状は強くなります。

飛行機に乗ったりすると、耳に違和感を覚えることがありますよね。鼓膜の奥には、気圧の変化を感じとる「内耳」という器官があります。

脳はその内耳から伝わった情報を基に、周囲の環境に身体を適応させようとします。ですが、内耳が敏感に反応しすぎると、わずかな気圧変化でも脳に伝わる情報が過剰になります。この結果、自律神経が乱れてしまうのです。

自律神経系には、交感神経副交感神経があります。交感神経は血管を収縮させ、心拍数を上げて身体を興奮させる働きがあります。対する副交感神経は血管を広げリラックスさせる働きがあります。この交感神経と副交感神経の調整のミスが、様々な不調を引き起こすのです。

具体的には、交感神経が活発になりすぎると痛みの神経を直接刺激します。また血管が過剰収縮して痙攣し、周囲の神経を興奮させるため頭痛や関節の痛みが発生します。

●こんな人がなりやすい

気象病に罹りやすい人の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。たくさん当てはまったという方は、その不調は気象病かもしれませんよ?

✓乗り物に酔いやすい

乗り物で酔いやすい人は、内耳が揺れに敏感です。気圧の変化も揺れの1つなので、乗り物に酔いやすい人と気象病になりやすい人は多少なりとも重なると言われています。

✓のぼせやすい

疲労やストレスが原因で発症する「のぼせ」も、自律神経の乱れと深く関わっています。

✓夕方になると集中できない

夕方になるにつれて仕事や勉強に集中できない……、という方もいらっしゃるでしょう。
夕方は日中の緊張状態を維持してくれていた交感神経から、体をリラックスさせる副交感神経へと切り替わっていく時間帯なのです。そのため集中力がなくなるのは仕方がないことですが、あまりにもそれが著しい場合は、副交感神経が強く働きすぎているのかもしれません。

✓寒暖差に弱い

現代ではエアコンにより、年中適温で過ごすことができます。このような身体にとって優しすぎる環境は、自律神経系の働きを弱めてしまいます。

✓ストレスで眠れなくなる

ストレスを受けると不眠がちになってしまう人も、自律神経が乱れやすい傾向にあります。

●緩和法・対策

では、どうすれば気象病を予防・緩和することができるのでしょうか。

主に2つの方向からアプローチすることができます。まず内耳が環境変化に敏感に反応するのを抑えること。次に、自律神経を整えることも重要です。

以下では具体的な改善策についてお教えします。

・内耳のマッサージ

内耳の血流が悪くなると、内耳の感覚器や自律神経に影響し、気象病を引き起こします。以下でご紹介する耳のマッサージを行って、耳の血流を促進しましょう!!

【やり方】
①指で両耳を軽くつまみ、上下と横に数秒ずつひっぱる
②耳を軽く横にひっぱりながら、ゆっくりと回す

・規則正しい生活で自律神経を整える

自律神経は生活習慣の影響を受けやすい器官です。しっかりとした栄養摂取のほか、十分な睡眠や適度な運動も欠かせません。

・空調

人体は、気温が高ければ体内から熱を逃がすため発汗を促し、気温が低ければ体内の熱を逃がさないように末梢の血管を締めて血流が低下するように仕組まれています。ですが、常に空調の効いた部屋にいると、これらの調節機能が適切に作動しづらくなってしまいます。

さらに冷えは内臓機能など身体の働きを弱らせてしまうため、空調はほどほどにするとよいでしょう。

・漢方

漢方を利用するという手もあります。

「五苓散」は体内の水分循環を改善する作用があり、抗めまい薬と似た効果があります。また「抑肝散」には神経の興奮を抑える作用があります。どちらも気象病に有効です。

・酔い止めを飲む

もし自分の症状が乗り物酔いと似ているのであれば、市販の酔い止め薬でも効く可能性があるそうです。

ただし効き目は商品や本人の体質によってばらばらです。さらに、根本的な持病の治療にはなりませんので、まずは医師の診察を受け薬剤師に相談してから購入するようにしてください。

・専門外来

気象病患者が増えた昨今では、気象病専門外来なども誕生しています。症状が重い場合などはぜひ、受診してみてはいかがでしょう。

・アプリで傾向を知る

天候と体調の変化を記録し、自分の気象病がいつ出るのかを知ることも大切です。天候によって注意すべきタイミングを知らせてくれるアプリもありますので、活用してみてはいかがでしょうか。

●まとめ

いかがでしたでしょうか。自分の身体なのに、ままならない不調が起きる気象病。

「子どもが騒ぐと雨」という言い伝えがあるように、古くから天気と体調の関係は深くありました。

明確な改善策はまだ確立されていませんが、上記の予防などを地道に行くことが、健康への第一歩ではないでしょうか。

ポイントは

・「内耳」の過剰反応を抑える

・自律神経を整える

の2点です。

もっとも、生活に支障がでるような症状の方は、きちんと病院へ行って専門的な治療を受けてくださいね。

Photo:Getty Images
Text:K.S



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