「AKAMINE Royal Line」のお客さまで、お付き合いはもう15年近く
議員のオーラを引き立てるオリジナル生地で仕立てたスーツ
アメリカの中間選挙がニュースを賑わせて、トランプ大統領の赤いネクタイばかり目に付きますが、ネクタイが強調されるにつけ暗澹たる気持ちになります。政治家は国政を進めるプロであると同時に“スーツスタイルの手本”であらねばなりません。政治家が間違った着こなしをして、それをサラリーマンが真似るのは、クールビズ以降の悪しき習わしになっています。
さて、今回登場するのは、「AKAMINE Royal Line」のお客さまである参議院議員の江崎（えさき）孝さんです。福岡県柳川市（旧三橋町）出身で、お付き合いはもう15年近くになるでしょうか。江崎さんは気さくで温厚で、そして洒落者で、私は彼の「スタイルの主治医」を自負しています。
高校時代から着心地にこだわっていました
赤峰 臨時国会の開会中にお時間をいただきありがとうございます。参議院議員会館に来る陳情団も一段と多いですね。
江崎 国会が開かれている時期はやはり多いですね。わざわざお越しいただいてすみません。
赤峰 江崎さんと知り合ってもう12～3年ほどになると思いますが、江崎さんがおしゃれに目覚めたのはいつ頃ですか。
江崎 そうですね。高校まで柳川市（旧三橋町）で過ごしましたが、高校時代に着ていたボタンダウンシャツのだぶだぶ加減がイヤで、自分でミシンを使って身幅を詰めて着ていたことがあります。あの頃は『メンズクラブ』などを読んでいましたね。アイビーリーグのラグビーシャツなどが流行った時代です。
赤峰 その頃から「着心地」にこだわりがあったんですね。服は福岡まで買いに行っていたんですか。
江崎 高校時代は行っても久留米まででしたが、福岡では天神のIMS（イムズ）にある『HAGANE TAILOR』によく出入りしていました。
赤峰 アットリーニやキートン、イザイアなどを扱っている店ですね。
江崎 さすが赤峰さんはご存知ですね。今でも顔を出すことがあります。
12～3年ほど前、アポなしで赤峰さんに会いに行きました
――江崎さんが赤峰さんを知ったきっかけは？
江崎 福岡で雑誌の『MEN’S EX』を読んでいたら赤峰さんが出ていて、「AKAMINE Royal Lineはどこに売っているんだろう？」と巻末の問い合わせを見たら、東京の白金の住所が書いてあって、アポなしで直接訪ねました（笑）。ショップだと思って行ったんですが、着いたら洋服が並んでなくて、赤峰さんのアトリエだったんです。
赤峰 それで江崎さんと話をして、スーツを仕立てました。
江崎 今日着ている、これがその時に誂えたスーツです。
赤峰 これ、良いスーツでしょ。「AKAMINE Royal Line」のモヘア60％混、オリジナル生地のスーツです。
――12～3年前のスーツなのに、パンツのクリースがくっきりきれいに入っていますね。
江崎 凄いでしょ？ 生地が丈夫なので出張で着ていってもヘタレないし、ビシッとクリースが入っています。
赤峰 政治家が着るスーツですからね。ヤワな生地では持ちませんよ。
議員会館の応接に飾られている「江崎さんの好きなモノ」コーナー
12～3年変わらない体型の秘密と、30年着ているスーツ
――江崎さんがそのスーツを12～3年着ているということは、その間、体型が変わっていないということですよね。
江崎 そうですね。1日のトータルでカロリーコントロールをするように気をつけています。どうしても夜が重くなるので、朝と昼はあまり食べないようにしていますね。2度目の選挙（2016年）の時に、聖路加国際病院の日野原重明名誉院長が、「朝は食べずに、昼はビスケットと牛乳」とインタビューに応えているのを見て、今でもたまにそうしています。あとは、走ったり、歩いたり、なるべく身体を動かすようにしています。
赤峰 今日、僕が着てきたスーツは、ちょうど30年着ているもので、やっと良い塩梅になってきました。10年なんてガキみたいなもんですよ（笑）。
江崎 赤峰さんも「30年間、体型が変わってない」ってことですよね？ 秘訣はなんですか？
赤峰 食事は、「朝昼夜の3食を時間通りに食べる、腹八分目にする、肉をたくさん食べないで、魚と野菜、特に野菜でお腹をいっぱいにする」ですね。あとは、朝6時半からラジオ体操の第一と第二をしっかりやる。15年間、同じ時期に人間ドックに入っていますが、医者が「どこも悪いところがない」と不思議がっていますよ（笑）。
江崎 赤峰さんはタバコも吸いますよね。
赤峰 健康管理というほどのことはしていませんが、酒を飲み過ぎないのもありますね。あとは、メンタル面では自然の多いところに住んでいるというのもあると思いますよ。
江崎 私は飲み過ぎるからなぁ（笑）。
赤峰 江崎さんはグイグイ飲みますもんね。九州男児だからね。
「好きなモノ」コーナーにある洋書『GENTLEMAN A Timeless Guide to Fashion』。「眺めているだけでも楽しい」と江崎さん
控えめな感じに映る「AKAMINE Royal Line」のスーツ
――江崎さんが赤峰さんの「AKAMINE Royal Line」を気に入っているポイントを教えてください。
江崎 やはり着心地ですね。他でもスーツを買いますが、いつしか着なくなって、気がつくと赤峰さんのスーツを着ています。他の国会議員のスーツに比べて、「控えめな感じに映る」のも気に入っています。
赤峰 うれしいねぇ。国を代表する政治家のスーツなので、もちろん作る責任は感じていますよ。
江崎 他の人が見ても、どこか違うんでしょうね。僕の秘書に「江崎さん、おしゃれですね」と言われたり、同じ政治家から「どこで買っているのですか？」と尋ねられて、赤峰さんに2人ほど紹介しています。
赤峰 今日、江崎さんが着ているスーツ生地は、「AKAMINE Royal Line」渾身のオリジナル生地で、グレー・ネイビー・ブラウンの3色があります。アフリカの上質なキッドモヘアを使い、日本の機屋にあるシャトル織機でじっくり織った特別なもの。上品な光沢感がありながら、クタッとしない生地で、これで100人ぐらいスーツを作っています。
江崎 本当に評判が良いですよ。これから冬になって活躍するコートも赤峰さんに作ってもらったものですが、エレベーター前で先輩議員から「いいコートを着ていますね」と誉められたこともあります。
赤峰 これはヘリンボーン生地を使ったカバードコートですが、江崎さんは胸周りががっちりしているからとても似合います。
江崎 コートはマフラーを巻いたり、重ね着もできるから好きなんですよ。
赤峰 コートは「男の味」が出るからね。スーツもコートも普段から忙しい先生なのでタフに着られる生地を選びましたが、江崎さんのオーラを考えて、強いストライプのスーツなどはお薦めしません。「江崎さんは、今こういうのを着たいでしょ」という感じでいつも選んでいます。
江崎 僕は目立ちたくない方で、自分が着ていて楽しければいいんです。一番大切なことは「いつも清潔で、自分のお気に入りのものを身近に置いておきたい」ということ。議員会館のこの部屋にも、自分が大好きなオードリー・ヘップバーンやフェルメールの絵、息子が中学の時に描いた絵などを飾っています。
江崎 孝（えさき たかし）
参議院議員 立憲民主党・比例代表選出／平成22年、28年当選 2 回
1956年8月11日、福岡県大川市に生まれる。79年3月法政大学社会学部卒業。79年三橋町役場入職（現柳川市）。三橋町役場において、広報、社会教育、同和教育、企画などを担当する。2003年9月、三橋町役場を退職し、専従組合役員となる。旧三橋町役場退職後、04年自治労福岡県本部書記長となる。07年自治労中央本部労働局長となり、地方公務員の賃金労働条件問題に関わるとともに、公務員制度改革を担当する。09年、公務員制度改革を担当する特別中央執行委員となる。10年、第22回参議院議員選挙初当選、16年再選。現在2期目（平成30年11月1日現在）
http://esakitakashi.net/
「ドクトル質問箱」では、赤峰さんへの質問をお待ちしています。こちら「forzastyle@kodansha.co.jp」まで質問をお送りください。
ジャパン・ジャントルマンズ・ラウンジ
http://j-gentlemanslounge.com
Photo：Shimpei Suzuki
Writer：Makoto Kajii
