「すごくいいとか、すごく悪いとかそういうことはなく、〇〇さんの料理教室に行ってきました!みたいな投稿が多かったです。今思えばこの時点で怪しいと気がつくべきだったんでしょうけど、このときはこんなもんなのかなと思ってしまったんです」。
はなさんがさっそくDMをすると半日ほどで返信があり、次の教室に参加できることになったという。
「次のレッスンは、クリスマスシーズンに向けたメニューでチキンを使った肉詰め、サーモンのタルタル、トマトの温かいサラダ、ティラミスだとアップされていました。しっかりマスターして家族に披露しようと意気込んでいたんですが…」。
はなさんは、出鼻をくじかれることとなる。
「先生のご自宅の住所の詳細は、開催1週間前にDM送信されると記載がありました。でも、待てど暮らせど、DMがこないんです。仕方なく、自分からDMをすると謝罪の文面とともに住所が送られてきました」。
こんなこともあるかとさほど気に留めることなく、はなさんは当日を待った。
「当日は10分前からご案内できますとあったので、ちょうどそれくらいに着くように時間設定をしました。ところが部屋のインターホンを鳴らしても誰も出てこないんです。間違っちゃったかな?と不安になっていると後ろから、生徒と思しき女性が現れました」。
2人でもう一度インターホンを鳴らすとやっと中から先生が登場し、中へと招き入れてくれたそうだ。
「正直、この時点で怪しさを感じていたのは事実です。なんかあまりにも行き届いていなくて…」。
通されたキッチンダイニングは、写真よりも少し古く感じられたという。
「これはやばいかも…そう思いました。結局、予想が的中してしまいました」。
【後編】では自称料理研究家が行う料理教室の闇についてさらに話を聞いていきたい。
取材・文/悠木 律