ハンバーガーメニューボタン
FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
CAR 九島辰也のCAR STYLE

非日常感がハンパない!新型コルベットE-Rayの突き抜けた走りとデザイン

無料会員をしていただくと、
記事をクリップできます

新規会員登録

モーターを搭載した“自身初”だらけのコルベット

前回ランボルギーニ・レヴエルトの話をさせていただきました。富士スピードウェイでテストドライブした本格的なV12プラグインハイブリッドカーです。“自然吸気ガソリンユニット+3モーター”のモンスターマシン。歴代試乗したスーパーカーの中でもけっこうインパクトの大きな一台でした。いやはや満足。

なんて思っていたら、今度は異なる大陸のスーパーカーのステアリングを握る機会を得ました。コルベットE-Ray(イーレイ)です。ご存知8世代目C8に今年新たに加わったハイブリッドカーですね。「フェラーリのハイブリッド? ランボルギーニのハイブリッド?」、なんて思っていたらついにコルベットまで到達しました。もはやスーパーカーにモーターは欠かせないのでしょうか。時代の流れを感じます。

で、その中身は6.2リッターV8エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドモデルとなります。プラグインではありません。1.9kWhのリチウムイオン電池をセンタートンネルにレイアウトしてモーターを駆動させます。V8エンジンの出力は502ps、モーターは162psで、合計664psという計算になります。ハイパフォーマンスグレードのZ06(ジーオーシックス)が646psですからそれを上回ります。

ボディはそのZ06のものを採用しました。なので、スタンダードモデルより、全幅が85mm広がります。リアに345mmの幅広タイヤを履くからです。それとサイドエアベントが大きくなるなど整流とダウンフォースの増加を成し遂げています。まぁ、簡単に言えば、サーキット走行を目論んだ仕様ですね。

注目ポイントは他にもあります。それは駆動方式が変わったこと。RWDが基本になってきたコルベットですが、今回モーターをフロントアクスルに繋げたことで、なんと四駆になりました。名称はeAWD。つまり、コルベット史上初のハイブリッドモデルであり、AWDなのです。長年コルベットを取材して初代モデルから全ゼネレーションを走らせてきましたが、これには驚きです。OHVがデフォルトのコルベットに90年代DOHCモデルが追加されただけでもビッグニュースだったんですからね。E-Rayはもはやエボリューションを超えてレボリューションです。

それじゃハイブリッドになった恩恵はというと、走りのパフォーマンスアップが挙げられます。自然吸気エンジンをモーターがアシストするのですからパワフル。それにフロントが駆動輪になったことで、オーバーステアを弱められました。そもそもコルベットはアクセルを踏んでオーバー、離してアンダーステアのクルマですから、安全性が高まったと同時にコーナリングスピードが上がりました。いやぁ、この辺はサーキット走行を本気で考えた結果でしょう。ル・マンシリーズへの参戦の歴史が彼らに豊富な経験とアイデアを与えました。

この他の恩恵は、ズバリ“ステルスモード”。モーター駆動のみで走らせることができます。要するにEVモードですね。なので、ヴォン!といったブリッピングなしでエンジンスタートが可能。静かな状態で早朝の住宅街を脱出できます。フェラーリSF90ストラダーレの時もそれに救われました。ゴルファーには助かります。それにしてもネーミングがいい。“ステルス”とはいかにもアメリカっぽい。

ドライブモードはこの他にもたくさんあり、ダイヤルでそれを変えると毎回モニターにショート動画が流れます。思わず見惚れちゃうくらいかっこいい映像です。こういった演出はさすが。買ってからも愛が深まりそうな気がします。

C8はそもそもコックピットがカッコよくできています。言ってしまえばまさに戦闘機感覚。そこに座れば戦闘機のパイロットになった気分です。適度なタイト感もそうですし、ドライバー側に角度がついているモニターもそう。そこにパワーゲージやパフォーマンスデータが表示されるのですから、男心をくすぐります。メンズは皆、子供の頃からこういうのに憧れていたはずです。

というのがコルベットE-Rayの概要です。見た目に派手なクルマですから非日常を味わえるでしょう。そもそも、価格も非日常ですから。



RANKING

1
2
3
4
5
1
2
3
4
5