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「溝はあるけれど…」タイヤの交換、いつするのがベター?

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安全装備や自動運転でますます高額化している現代のクルマ。上手に購入する方法は? さらに、所有してからも様々なトラブルやアクシデントが起きるのがカーライフ。それら障害を難なくこなし、より楽しくお得にクルマと付き合う方法を自動車ジャーナリスト吉川賢一がお伝えします。

クルマのパーツの中で最も重要なのがタイヤです。はがき4枚程度の面積で、1トンを軽く超える車重を支えながら、「走る、曲がる、止まる」をドライバーの意のままに実現しないとなりません。またタイヤはゴムでできているため、使うほどにすり減っていき、また時間が経つと劣化をしていきます。つまり、タイヤは定期的に交換する必要があります。それでは、いつが換え時か。

 

■法規ではどうなっている?

タイヤ交換タイミングを表す最も分かりやすい目安は、「タイヤの溝の深さ」です。法律では、「タイヤの溝はすべてにおいて1.6mm以上の深さがあること」と規定されており、溝の深さが1.6mm未満では車検に通りません(道路運送車両の保安基準の細目を定める第89条)。

その目印となるのが「スリップサイン」です。サイドウォールに三角マークや目印がついており、その延長線上にある溝(少し高くなっている)がタイヤの表面に出たら残り溝1.6mmを表します。

ただし、この残り溝1.6mmは最低条件であり、実際にはスリップサインを迎える前にタイヤを交換することが推奨されています。

タイヤトレッド面にある縦方向の溝(主溝)と横方向の溝には、タイヤと路面の間の水の除去、駆動力や制動力の確保、操縦安定性の確保、タイヤの放熱性向上など、様々な役割があります。トレッド部分の溝が浅くなっていくと、これらの性能が徐々に低下していきますが、なかでも高速走行時の排水性能の低下が致命的となり、ハイドロプレーニング現象※が起きやすくなってしまいます(※タイヤの主溝を通して水をタイヤ外へ吐き出すことができず、タイヤと路面の間に水の膜が入り込み、ブレーキやハンドルがきかなくなる現象)。

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残り溝違いのタイヤによる、ウェット制動実験の様子。残り溝4mmを下回ると、制動距離が著しく悪化している様子が分かる(JATMA提供の実験データ)

ブリヂストンは、夏タイヤの寿命を「残り溝4mm以下になったとき」としています。実験的に、残り溝4mmを下回ると、ウェット路面での制動距離が著しく悪化をするためです。またタイヤ銘柄やサイズ、扁平率などによって条件は異なるため、4mmにこだわらずに、「新品時の残り溝の50%程度」を目安に交換することが望ましい、と説明しています。

なお主要タイヤメーカーの「残り溝」に関する意見をみたところ、1.6mmを基準とするメーカーが多くありました。中には、「1.6mm直前まで使っても性能を維持するようにすべてのタイヤを開発している(ミシュラン)」というメーカーもあり、この辺りは各メーカーでも様々あるようです。



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