「1人目は、特にいろんなことが気になるし、追い込まれやすいと教えてくれました。姉は子供を産むたびに楽になっていると言います。たしかに、どうして泣いているのか、何がいけないのか、本当にわからないし、寝不足なので考える力もない。そして悪い方へ悪い方へと考えてしまう。私自身、そういう負のスパイラルに何度も何度も陥っています。でも私は多分幸せな方です。話をする姉がいますから。そういう人がいない人のことを思うと胸が痛いです」。
赤ちゃんが生まれた家庭は幸せである、そんなイメージが巷には溢れている。私たちはそれを無意識のうちに見て、聞いて、それが当たり前であるかのように感じる。しかし、現実はそう甘くはない。産後の母親がどれだけギリギリのところで生きているのか、私たちはもっと知る必要があるのかもしれない。そしていま、瀬戸際にいる人に救いの手が伸びることを祈らずにはいられない
取材・文/悠木 律
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