男の上司たちは、「情緒がねえよなあ、言わぬが花ってあるじゃんか……」となどと言い、近頃の絶対に性的同意が必要という動きを批判するような意見まで言い出したという。
「ついには『何だかんだ言って勢いがなくちゃチョメチョメなんてできねーんだよ。結局女は強引なぐらいの男が好きなんだろ?』って、熱く語ってしまい……」
女性はしたくても自分から言い出すのは恥ずかしいだろうから、あえて男が強引にきっかけを作るべきだ。
そんな、ずっと大人しく封印してきたであろう昭和脳を、つい解放してしまった50代の上司たち。
コンプライアンス講習会を定期的に実施している璃子さんの会社では、こうしたあからさまなセクハラ発言は社内ではほとんど見られないという。宴席だし大人世代はふてほどにハマっているから、と最初は暗黙裡にやり過ごしていた女性社員たちだったが……。
「だんだん皆さん不快感を表情に出すようになってしまいました。
それで、そこにいた女性社員の中でも一番上の先輩が『ふてほどのお話はこの辺にしときますか』と行き過ぎた会話をやんわり制止してくださいました。でも、お酒も入っていたし、結果的に『今のままじゃ男はどんどん女に迫らなくなって少子化が進む』という話にまで突き進んでしまいました」
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