某ベンチャー企業が年末年始のストレスについて顧客700名以上にアンケートを実施したところ、「年末年始にストレスを感じることがある」と答えた人は全体の8割近くに及び、中でも年末大掃除をしなければならないことに対してストレスを感じるという回答が3割以上を占めた年があったという。
危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は、年末大掃除で夫婦仲がこじれるケースが意外と多いことを指摘する。
「先に引用されていた調査結果にもありますが、年末大掃除は夫婦喧嘩の火種だらけです。掃除のやり方にダメ出しされたり強制されたりすることに反発する夫、主体的に動かず邪魔なだけの夫に腹を立てる妻など、さまざまなトラブルが聞かれます。せっかくの大掃除でうっぷんを溜めないよう、ぜひ事前に協議してから臨んでみてはいかがでしょうか」
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年末年始の夫婦間トラブルについて取材をしていくと、昨年末の大掃除で妻と大喧嘩になり、年明けまで険悪なムードが続いたため大掃除がトラウマになったという新婚3年目の男性から話を聞くことができた。
「妻は塾の講師をしているのですが、週に2日か多くて3日しか仕事をしていないので、僕から見たらほぼほぼ主婦です。でも去年の年末、僕が仕事を納めるやいなや、明らかに僕の負担が大きくなるような大掃除の分担を勝手に決めて指図してきました」
昨年末の魔の大掃除を思い出して苦虫を噛み潰したような顔をするこの男性は西又優吾さん(仮名)。30代の会社員だ。
「『高い所の掃除は優吾くん』とか言って、窓とか棚の上の埃取りや照明器具の掃除などは僕の担当。僕と妻の身長差はたった6㎝なんですよ。それに重たい物を動かす作業も僕。あと、『私は冷え性だから』と洗車も僕に押し付けました。よくよく考えてみたらほとんどオレじゃねーかよって感じで」
妻は何をやるのかと訊ねてみると「不要品を整理したり、キッチン周りをやるわ」とのこと。
「と言いつつ、キッチンで一番しんどい換気扇も高い所だからと僕の分担に。新婚だし、まだちょっといい顔したいという気持ちもあったので、イラっとはしましたが、まあサービスするつもりで文句も言わずに取り掛かったわけですよ」
ところが大掃除を開始した優吾さんに対し、妻はことあるごとにダメ出しをしてきたという。