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「子作りできたら、マトモなご飯をあげる」男性機能をからかわれ…夫が離婚を決めた「モラハラ妻の人としてのNG度」

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

ある弁護士プラットフォーム運営会社が2020年にインターネットを通じて実施したアンケート調査によると、100名の結婚経験者の中で、配偶者および元配偶者から言葉の暴力を受けた経験があると答えた人は、100名中80%に及んだという。男女比で見ると、「ある」と答えた男性が約93%、女性が約71%で、男性の方が多い結果となった。

DVといえば女性が被害者となるケースに注目が集まりやすく、男性が被害者となっている具体例を目にする機会は少ない印象だ。男性が受ける言葉の暴力には、「給料が安い」「能なし」などと罵られ、貯蓄額を教えてもらえない、小遣いを貰えないなど、「経済的DV」を伴う事例も見受けられる。

妻からの仕打ちに耐えかねて、最近になって離婚を決め、現在別居中の中野亮太(仮名)は36歳の会社員。結婚後徐々にひどくなっていった妻のモラハラ行為を、苦痛に顔を歪めながら回想する。

「一定期間ちゃんとつき合って結婚した女性と、まさかこんな結末を迎えるとは思っていませんでした。つき合っていた頃の妻は思いやりもあったし、僕に対して敬意を払ってくれていたと思います」

亮太より1歳年上の妻・佐智子とは、4年ほど前に行った職場の同僚との合コンで出会った。二人は、約2年の交際を経て結婚。佐智子がそれまでのイメージと異なる顔を見せ始めたのは、結婚後まもなくのことだった。

ある日、佐智子は亮太に何の相談もなく、10年近く勤務してきた会社を辞めたのだという。その後突然新しい働き口を決めて帰ってきた佐智子は、パート従業員として扶養の範囲内で働くと言い出したそうだ。子どもができたら、できれば専業主婦になりたいと考えていることも初めて聞かされた。

「そこを確認せずに結婚したのは、僕の落ち度です。ただ、結婚前にいろいろ話す中で、僕と妻の給料を合わせれば、どうにか子どもを産んで育てていけそうだね、と二人一緒に試算したわけで、彼女は共働きになることは承知しているものと思っていたんですね。専業主婦希望であれば、それは言ってほしかった」

佐智子は無断で会社を辞めた理由について、亮太が出世して収入が上がることを確信しているからだ、と言った。

「『亮太はきっと出世する。あなたの人柄を見ていればわかる』と言っていました。新人の教育係を任されて、後輩からも慕われてるとか……。僕は『ちょっと待ってくれ』と言いました。新人の教育係なんていくらでもいますからね。なんか彼女の言うことが、自分の退職を正当化するためのこじつけに聞こえて、突っかかったんです。佐智子も正社員を続けてくれないと、子どもは難しいんじゃないの?って」

妻は「パートは当面続けていくし、会社勤めしていた間にかなり貯めたから大丈夫だ」と言った。亮太はそれに押し切られるかっこうで、不安を抱いたまま結婚生活を続けることとなる。

「そもそも、嘘をついてでも目的を達成しようとするような人間であることがうっすら見えてきた時点で、勇気を出して離婚すべきだったんですよね。その違和感を放置していた僕にも責任はあります」

そして、亮太は佐智子のさらなる身勝手に振り回されていく。

「佐智子は『仕事をやめて専業主婦になりたい』『早くママになって子どもを連れて歩きたい』と頻繁に訴えるようになりました。それで、口を開けば妊娠の話です。周期的に妊娠の可能性が低い期間を除いて、毎晩しなくちゃとせがまれました。1人目は男の子が欲しいからと、産み分けについても強く協力を求められました。僕は特別淡泊というわけではありませんが、セックスの強要は苦痛でしたね」

その後も、産み分けグッズの使用を求められたり、良い精子が育たないからと寝る時間を指定されたり……。やたら命令をしたがる女だなと徐々にうんざりしてきた、と亮太は語る。

「男児を産むために『亮太は早くイってはいけない』と言われ、イってしまうとため息をつかれましたね。『早いじゃない!』と。それに、射精した後ですぐに抜いてはいけないとも言われました。30分くらい抜かずにおくと男ができやすいとか……。僕が、いい加減にしてくれと言うと、医者がそう書いていると反論されましたね」

暴走しがちであるとはいえ、その頃の妻はまだ「わがままの度が過ぎる」という印象だった。しかし、そんな生活が半年ほど続き、毎晩のように性交渉をしても子どもはそう簡単にはできるものではないということがわかると、佐智子はイライラを隠さないようになった。時々亮太をなじることもあったという。

「『なんでこんなにしてるのにできないの? 私はブライダルチェックで問題なしと言われてるの。亮太に問題があるかもしれないから調べてきて』と言われました。まだ半年だから不妊と断定できないし、そんなに焦って子作りする必要はないと僕は反論しました」

亮太は「ブライダルチェック」という言葉をその時初めて知った。

「佐智子は、僕との子どもが欲しいというよりも、自分が設計した生活や人生を進めなければいけないという強迫観念に駆られているように見えました。友達の誰々さんが何処どこのレストランで子どもの初節句のお祝いをしたとか、同級生が出産祝いのお返しに名入りのお菓子をくれたのがおしゃれで良かったから、うちもあんな感じにしたいとか、まだ妊娠していないのにそんなことばかり言っていましたね」

結婚から1年経っても妊娠しなかったため、亮太は約束どおり不妊検査をしに病院に行ったという。行くのは嫌だったが検査を受けた。結果は「問題なし」だった。

では、なぜ子どもを授からないのか。亮太には、一つ思い当たる原因があった。

亮太が考える原因とは何か。また、佐智子のモラハラ行為は次第にエスカレートし、亮太をいっそう苦しめることになる。

☆次回、止まらない佐智子のモラハラについて詳報する☆

取材/文 中小林 亜紀

▶︎後編に続く


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