ゆうみさんは、快気祝は、患っていた方が良くなった時に、お見舞いをくれた方などにお返しする際に使う言葉だと夫に伝えた。
「夫は『ぼんやりしていてつい間違えた』とごまかしました。ついでに蝶結びはくり返されることが望ましいお祝い事の時に使う熨斗だから、退院のお祝いには相応しくないと伝えると、家にあったからよく見ないで使っちゃった、と言ってそこもごまかしました」
教養や常識の程度が疑わしいだけでなく、知らないことを素直に認めない夫。交際中は「バカ」がバレないようにでもしていたのか、見抜けなかった自分にも腹が立つとゆうみさんは話す。
「私、学歴や勤務先などの条件に目がくらんでいたんだと思う。教養なんて、私も人のことは言えないんですよ。それでも社会人とか親とかっていうのは、知らなかったじゃすまされないことだらけなので、知る努力って必要ですよね」
知らないこと自体は恥ずかしいことじゃないかもしれないが、知らないことを調べて身に着けていくのが大人だと思う、と繰り返すゆうみさん。
「私もパレスチナ問題のことなんて若い頃はわかりませんでした。世界史で少しは習ったはずなのに、まったくわかってなかった。
でも、いつか子供ができた時に何も説明できない親になりたくないなと思って、少しずついろんなものを読んで理解するようにしてきたんです」
知らなければ平和について考えることさえできないのではないか、政治家のポリシーや公約をジャッジすることもできないはずだ、とゆうみさんは考えている。
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