ゆうみさんの夫は、新聞も三面とテレビ欄以外は読まない。読むふりをしているが、下層の週刊誌の広告を見ていることはとっくにバレているのだとか。
「物を知らないだけじゃなくて、それをヤバいとも思わない。自分が暮らす国の政治を任せる人を決めるのに『どれにしようかな』ですよ。
こんな人と今後子供をもうけていいのか、本気で悩み始めています。婚活時代に戻れるなら、学歴なんかよりも徹底的に会話をして相手を決めたいです」
パレスチナをパキスタンと混同している可能性が濃厚となった夫と並んで辛い報道を眺めている時の気分は最悪だとゆうみさんは語る。
確かに、「難しいことはわからない」と言っているだけでは、物事の本質をいつまでたっても理解することはできない。
今はスマホを開けば専門家が何でも解説してくれる時代だ。その気になれば「わからない」状態からいつでも抜け出せる。
せっかく縁あって結ばれたゆうみさん夫婦。夫が改心して世界情勢や国内政治に関心を持つ日が訪れるといいのだが。
取材・文:中小林 亜紀
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