「政治家といえば、夫は前回の市議選で、投票する人を『どれにしようかな』で決めていたんです。それを見た時は本格的に引いてはいけないクジを引いた感がありましたね」
夫と一緒にコンビニに出かけた帰り道、選挙ポスターの看板に向かって「どれにしようかな」をする夫の姿にゆうみさんは愕然とした。
「しかも、『なあド忘れしちゃった、何人まで選べるんだっけ?』とほざいてました。逆に聞きたいです、何人選べると思ってたのか......」
こんな人間に選挙権を与えてはいけないのではないか。ゆうみさんはそう思ってしまった。
「ねえ、どれにしようかなで決めようとしてない?と声をかけると、夫は『どうせ誰になっても日本の政治は変わらないだろ』と、そこでもそれを言っておけば『わかってる風』を装えるお決まりのセリフを言ってドヤ顔していましたね」
実の姉にその話をこぼしたゆうみさんは「選挙に行くだけまだいいじゃない」という励ましとも慰めともつかない言葉をかけてきたのだそう。
「子供じゃあるまいし、参加すればいいなんて。本当にそうでしょうか。なんだか、日本の大人の質の低下には、明らかにうちの夫が加担している気がします」
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