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「安くて楽しいからFF最速へ」初代シビックタイプRは199万円だったが、いまや500万円な理由とは?

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■当時としても驚きのコスパだった

初代シビックタイプRは、1997年に登場。6代目EK型シビックに設定されました。1.6L直4 DOHC VTECの最高出力は136kW(185PS)、最大トルクは160Nm(16.3kgm)で、車両重量は1070kgと現代のクルマと比較するとかなり軽量でした。

エンジンはシビックのスポーツグレードSiR系と同じB16Aをベースに、内部パーツの軽量化やフリクションの低減、吸排気の抵抗の低減と、手間のかかるNAチューンがしっかりと施され、足回りはかなり攻めこんでも負けないハードなセッティング。フロントにはトルク感応型ヘリカルLSD、ブレーキはローターの容量アップでサーキットでも楽しめる仕様となっており、レカロシートやチタン製シフトノブなど、レーシーな雰囲気づくりもしっかりと施されて、199万8000円という価格。当然、若者を中心に大ヒットしました。

 

■欧州市場で生き残るため「世界の強豪よりも速いFFスポーツ」へと転身

その後は、シビックのモデルチェンジと共に、タイプRも変化していきます。2001年に登場した2代目シビックタイプR(EP3)は、ハッチバックではあったもののウォークスルーも可能なミニバンのようなパッケージングとなったことで、室内空間も広く実用性は向上しました。

が、タイプRにとって重要なスポーティな雰囲気は失われることに。3ドアハッチバック自体の人気も低迷したことで、販売面では苦戦を強いられたようです。

3代目となるシビックタイプR(FD2)は2007年に登場。この頃ホンダ車では「フィット」が安定した人気を獲得していたことから、シビックは車格を上げ、3ナンバーサイズの4ドアセダンがパッケージングの基本となりました。「サーキットも走れるちょうどいいサイズのセダン」という絶妙な立ち位置が功を奏し、所帯持ちとなった若いユーザーの獲得にも成功しました。

4代目のシビックタイプR(FK2)は2015年に発売されましたが、ベースのシビックが欧州仕様ということで、タイプRもイギリスで製造されたものを輸入するというかたちが採られました。欧州産となったシビックタイプRは、その欧州市場でスポーツカーとして売り勝つため、「FF車世界最速」を目指し、「気軽に乗れるコンパクトスポーツ」というポジションから、「世界の強豪よりも速いFFスポーツカー」へと転身。

最高出力228kW (310ps)、最大トルク400N・m、7000回転がレッドゾーンの高回転型VTECエンジンを積み、ニュルブルクリンク北コースを当時のFF最速タイム「7分50秒63」をマークしました。性能とともに価格も跳ね上がり、FK2の国内市販価格は428万円という設定になっています。



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