クラシックBMWは2002で決まり。おじさんはマルニが大好きなのだ！

今回の主役であるBMW2002、通称マルニは1967年に誕生しました。頭の2は2Lエンジン、末尾の2は2ドアを意味します。搭載するエンジンはBMW1500開発時に誕生した1.5L直4（M10）をベースにボア＆ストロークを拡大。最終的にこのエンジンはE30M3まで発展していきます。

BMWエンジン部門トップのアレクサンダー・フォン・ファルケンハウゼンが完成させたそのベースエンジンは、バルブをV字状にレイアウトすることで燃焼室内に理想的なスワールを発生。排気量を拡大してもなお、その素性の良さは変わらず、高出力・高燃費を実現しました。

「BMW＝エンジン」というイメージが強いかと思いますが、じつはシャーシの出来が卓越しています。開発責任者のフリッツ・フィードラーとテスト責任者のエバーハルト・ヴォルフの二人に象徴されるエンジニアたちの言葉を集約すれば「クルマのロードホールディングに影響を与える168の要素のうち、約130を正確に特定し対応することでクルマのハンドリングを最適化できる」そうな。

「このクルマは、アンダーステア、オーバーステア、という言葉を知らない」という発言を証明するかのように、確かにマルニの走りは秀逸です。サスペンションが動いているのにロールしないというか、コーナリング時は4輪をキレイに使っている印象なのです。