マッチングアプリでの出会いが増えている昨今、実は「既婚者専用マッチングアプリ」なるものも多数存在する。
守るべき家庭があっても、パートナー以外の異性と食事や趣味を楽しんだり、心潤わせる相手が欲しいという声も少なくない。
今回取材に応じてくれたエマさん(仮名・43歳主婦)は、セミロングの似合う和風美人だ。
彼女は語る。
「半年前から生理不順や耳鳴りに悩まされるようになったんです。婦人科で診てもらうと、更年期障害と診断されました。
ショックでしたね。
24歳で結婚して翌年に息子を出産したのですが、ここ2年ほど主人とはセックスレスで……自分は確実に女としての価値を失いつつあると実感しました。
夫に夫婦生活を求めたこともありましたが、いつも『疲れている』と逃げられてばかり。そんな背景もあり、夫以外の男性との性行為を欲するようになったんです」
エマさんは続ける。
「女性用風俗も考えましたが、高額で手が出せませんでした。そこで思いついたのが、既婚者専用のマッチングアプリを使うことでした」
エマさんが登録した「E」という既婚者マッチングアプリは、キャッチコピーが「セカンドパートナーと出会える」「癒しを求める既婚者女性が多い」というもので、女性であれば登録も無料で行うことができた。
だが登録時は、運転免許証やマイナンバーカードなどの顔写真付きの身分証が必要となる。
「年齢はごまかせませんが、プロフィール写真にはボカシを入れました。
自己紹介には、
『はじめまして。専業主婦のエマと申します。
家庭を大切にしながらも、ときめきを共有できる男性とお知り合いになりたく、登録しました。マッチングアプリ初心者ですが、どうぞよろしくお願い致します』
と礼儀正しく書きました。
他にも、居住地、最終学歴、職業、性格、血液型、身長、体型、
飲酒の有無、タバコの習慣の有無、趣味、家族と同居か別居か、子供の有無など、事細かに記入する欄がありましたね。男性の場合は年収の欄もありました」
エマさん自身は
「短大卒、性格は楽天的で明るい・優しい・社交的、O型、身長163センチ、体型はスリム、お酒はたしなむ程度、タバコは吸わない、趣味はフィットネス・ドラマ映画鑑賞・グルメ・料理、家族と同居、子供アリ」と書いたそうで、
他にも「好きな男性の見た目」という項目では「ダンディ」を、「会うまで」という項目では「気が合えば会いたい」を選択したそうだ。
「プロフィールを登録した直後から、男性からの『いいね』がつきました。
10分後にはメッセージが5件入り、心が浮き立ちましたね。私を『女』として見てくれている男性がいる現実に、まだまだ枯れていないと自信がみなぎってきたんです」
そんな中でエマさんの目に留まったのは、アツヤさん(仮名・51歳会社経営者)からのメッセージだ。