ハンバーガーメニューボタン
FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
CAR 九島辰也のCAR STYLE

これぞ王道スーパーカー! ロータス最後のガソリンエンジン車「エミーラ」試乗レポ

無料会員をしていただくと、
記事をクリップできます

新規会員登録

ロータス最後のガソリンエンジンを堪能

自動車業界の各ブランドが電動化の方針を掲げているのはみなさんご存知かと思います。ボルボもベントレーもその他のいくつかのブランドも完全な電気自動車メーカーへ移行しようとしています。トヨタやVW、メルセデスといったメガメーカーは仕向地によってさまざまなパワーソースを用意しますが、小規模メーカーはEV一本化へ進みます。まぁ、もしかしたらどこかのタイミングで軌道修正があるかもしれませんが。

ここでご紹介するロータスもそうです。このエミーラが最後のガソリンエンジン車となります。日本で9月に発表されるであろう次なる新型車はピュアEVです。なんたってネーミングがエレトレですから、まんまですね。

エミーラのエンジンは現在3.5リッターV6+スーパーチャージャーの405psとこの秋以降導入される2リッター直4ターボの365psが用意されます。前者がトヨタ製、後者がAMG製です。今回ステアリングを握ったのはV6モデル。都心からアクアラインを使って木更津方面をテストドライブしてきました。

特徴は大きく分けて二つあると思います。一つ目はスタイリング、二つ目はハンドリングです。で、このスタイリングですが、かなり目立ちます。そりゃそうですよね、スーパーカーの王道を行きます。車体は低くて車幅は広く、見た目だけで空気抵抗値が低いのが伺えます。それに運転席のすぐ後ろにエンジンを積むミッドシップ独特のフォルムもそんな感じ。個人的にはエヴォーラやエリーゼ、エキシージよりも「スーパーカーど真ん中」というか、エスプリ以来の王道感を得ました。

そういえば、アクアラインで真っ赤なフェラーリと偶然ランデブー走行になりましたが、まったく引けをとりませんでした。2台ともオーラを放ちます。となると、コストパフォーマンスが良いって話ですよね。フェラーリの半分強の定価なのでお値打ちです。それでもしっかりドライバーシートに座るだけでテンション上がりますから。ボンネットの低さも感動モノかと。

エミーラV6ファーストエディションとなる試乗車のボディカラーはセネカブルーでした。それに20インチの鍛造アロイホイールを履き、その合間からイエローに塗られたキャリパーが顔を出します。こちらも「スーパーカーど真ん中」。ボディカラーをマグマレッドかへセルイエローにしてもそうでしょう。でもあえて明るめのニンバスグレー+グロスブラックのホイールなんて組み合わせも良いかも。イマドキさを醸し出します。キャリパーはブラックの他、レッド、イエロー、シルバーが選べるようです。

少しだけインテリアに触れると、そこはロータスらしくあまり色気はありません。走るための最低限の装備があるといったところでしょう。それでもエンジンスタートボタンが凝っていたり、メータークラスターがフルデジタル化されていたりします。その部分は価格レンジも上がったので、充実してきました。シートは12方向の電動調整式。まぁ、その辺はオプションてんこ盛りのファーストエディションならではとなります。

そんな見た目のエミーラですが、その真髄はやはり走らせてナンボ。ちょっとしたカーブの連続する山道へ入り、スピード域を上げていくと本性を見せます。「なんなの、この気持ちのいいハンドリング!」ってやつです。ステアリングをスッと切った時の手のひらに伝わる感触は気持ちよく、それに追従するリアの動きはスッキリしています。BMWともアルピーヌとも違う独特な感触です。思わずニヤけてしまうくらいの楽しさですね。オールアルミ製軽量ボディを有効活用するこのセッティングさすがです。ダンパーはビルシュタイン製、コイルスプリングはアイバッハ製となります。

ということで、ロータス最後のガソリン車を楽しみました。ロータスはちょっとマニアックなブランドですからノーチェックの方は多いと思います。が、クルマ好きはエミーラに注目していいかも。AMG製エンジン搭載モデルもすごく気になります。そこはまたの機会にご報告いたします。



RANKING

1
2
3
4
5
1
2
3
4
5