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【後編】【教育の敗北?】蔓延する「読書感想文ビジネス」の闇。AI技術発展の裏側にある学校教員の苦悩とは。

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「やめればいいんですよ、読書感想文なんて」

さらりとそう言い放ったのは、あずみさん(仮名)24歳だ。彼女も未知留さん同様に国語を教える教員だが、明らかにネット上の何かを書き写したのであろう生徒の感想文を読むことに、嫌気がさしている。

「みなさん、提出する側だったから、ご存じないんでしょうけど、学校中の生徒が提出した感想文は、基本的には国語科の教員と学校図書館司書に割り振られて、数十人分を限られた教員だけですべてに目を通して、コンクールに出す作品をどれにするのかを話し合うのです。

それが、どれだけ大変か。挙句の果てに最近は、『良い』と思って出品した作品が、『どうやら何かをうつした作品らしい』なんてことになると学校が恥をかくことになるので、ネット上で検索しないといけない。とにかく手間がすごい。そこまでして、する意味があるのかしらと、最近は思っています」

あずみさんの語気はかなり強い。

「国語を教えているくせに、読書感想文廃止をうたうなんてって言われますよね、きっと。でも、子どもたちが嫌々取り組んでいる上に、抜け道を見つけてきてお金で解決しているような宿題なら、ない方がましだと思います。

読書を軽視しているわけではありません。でも、『読書感想文』という形式は必要だろうかとは思っています。廃止というよりは形式の変更を求めるって感じですかね」



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