「ふざけるな！」クルマ好きおじさんはビッグモーターの社会からの退場を切に願う

このところ、お茶の間を賑わせているビッグモーターの一連の詐欺疑惑。保険修理代金の水増し請求やLINEメールでの部下へのパワハラ、店舗前の草木を枯らした疑惑など、信じられない内容が次々と明らかになっている。

■損保3社が激怒した、詐欺まがいの修理費用請求

ビッグモーターグループは、全国各地に営業店を持つ、従業員5000人を超える中古車販売の最大手。元社長の兼重宏行氏が一代で築き上げた会社であり、息子で元副社長の兼重宏一氏との親子経営で成長を続けてきた非上場会社だ。

事業内容は主に、中古車の買い取りと販売、車検と一般整備、鈑金塗装業務および損害保険代理店。事業状況は右肩上がりで急成長を続けており、現在、全国300店舗以上もの規模を誇っている。テレビやラジオでCMが頻繁に流れており、誰もが知っていた中古車店であっただろう。

全国各地に営業店を持つ、従業員5000人を超える中古車販売の最大手であるビッグモーター。元社長の兼重宏行氏が一代で築き上げた会社だ

今回の一連の疑惑が明らかになったきっかけは、2022年6月に大手損保会社3社がビッグモーターへ寄せた、「自動車修理に関する実態確認のお願い」だった。「お願い」とはいうものの、すでにビッグモーターの不正を確信していた損保3社は激怒していた状況だったが、ビッグモーター側は、社内の数名にヒアリングをする程度で、全容把握には程遠い調査結果を提出。その結果、2023年1月、利害関係を有しない弁護士によって特別調査委員会が設立され、衝撃の内容が書かれた調査報告書が公開となり、それをきっかけに続々と悪事が明らかになっている状況だ。