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LIFESTYLE 女たちの事件簿〜沢木文の【婚外恋愛ファイル】

「男のクセに泣くな!とアゴを蹴り上げ...」妻からDVが急増中。エリート勤務医が見抜けなかった「最愛の人の病巣」

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ライター・沢木文が、コロナ禍中でも花開く、婚外恋愛のリアルについて紹介する。

『不倫女子のリアル』などの著書を持つ作家、沢木文のレポート。

今回は生後6か月のお子さんがいる医師・田中孝明さん(仮名 35)に話を聞いた。彼は結婚1年の妻(30)からの暴力に悩まされている。

2020年の司法統計を見ると、離婚申し立ての理由の一位は「性格の不一致」で、夫59.6%、妻35.7%だった。不倫がブームだが異性関係は意外と少なく、夫13.7%、妻14.9%。男女差があったのは、「暴力を振るう」で、夫9.3%に対し、妻19.7%が理由として挙げていた。
孝明さんは、都内の超名門中高一貫校から、私大の医学部に現役で進学したエリートだ。

「みんな、そう言いますけれど、僕自身は特に好きなことも、夢中になることもなかったから勉強していただけなんです。勉強していれば、部活に誘われないし、友達と遊ばなくて済みますから」

母は歯科医、父は勤務医の家庭の1人っ子として生まれ、お手伝いさんに育てられたという。

「両親ともに尊敬しています。母は高齢者医療を、父は地域医療に尽力し、人からも尊敬されています。ただ、自分の仕事に夢中でやることも多く、あまり僕を構わなかったかもしれません。小学校の時、家族旅行というものがあると初めて知りました」

とはいえ、ネグレクトをされていたわけではない。家族で食事に行くこともあれば、模試で好成績をマークするとほめてくれていた。

「ただ、叱られたことがないんです。僕がいたずらなどをしないというのもありましたけれど。異性にもさほど興味がなく、18歳で高校を出るまでは母やお手伝いさん、親族、先生以外の女性とは会話らしいことをしたことがなかったです。女性に全く免疫がなかった」

大学に入ると、女性が群がって来た。医師と結婚したい女性は山のようにおり、真面目な孝明さんは標的になる。

「太っているし、当時から髪も薄いし、モテるタイプではない。それなのに女性がワッと来ました。6年間で100人以上の女性と関係を持ったかもしれない。ウチまで押しかけてきたり、トイレに引っ張り込まれて口でされたり、ホテルに連れ込まれるのは日常茶飯事でした」

それは、自分が愛されているのではなく、医師だからモテていると気付いていたそう。

©Getty Images

「先輩からは、“医学部の女子以外は、全員遊び相手”と言われていました。いざ結婚しようと思っても、いい子は学生結婚しています。出遅れたと思ううちに、国家試験があり、合格したら研修医生活がスタート。そうなると恋愛と結婚どころではない。12時間勤務のちに、5日連続当直とか、普通にしていました」

忙殺されるうちに、気が付けば33歳になっていたという。



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