ライター・沢木文が、コロナ禍中でも花開く、婚外恋愛のリアルについて紹介する。
妻からのDV被害に悩みはじめた孝明さん。
異変を察知した先輩医師・加代子さん(46)が、「ひどい顔しているよ」と声をかけてきた。孝明さんはとっさに「ごめんなさい。大丈夫です」と返答する。
「すると、なんで謝るの?と言われ、あなたは何も悪くないしよく頑張っているよ、と言ってくれたんです。そしたら、涙が止まらなくなってしまって。加代子さんが背中をさすってくれて、僕をよしよしとハグしてくれた」
あらましを話すと、加代子さんは、「そりゃ大変だ。それってDVだよ。離婚も考えた方がいい。あと、息子さんを安全な場所に避難させないと」と言った。
「これは離婚案件なんだと思った時に、未来がガラガラ崩れるような感じがあったんです。まだ赤ちゃんの息子は、僕一人で育てられない。親には絶対に迷惑はかけられません。結婚1年で離婚というのはあまりにも重く、地面に体がめり込んでいくようでした。その日は怖くなって、妻と息子が住むマンションに帰りました」
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