それにしても、W不倫はあまりにも代償が大きいようにも思う。
「冷静な状況のときであればそう思えますが、燃え上がるとそうは思えません。恋は盲目というのは結婚をしていても同じなんです」
吉原美穂子(46)もつい3ヶ月前にW不倫の沼へと足を踏み入れたばかりだ。
「彼のような人とはもう出会えないと思います。運命ってあるんだと本当に思いました。純愛っていうんですかね」
美穂子は中学生の息子と娘を持つ母親でもある。
「仕事はアパレル企業でプレスをしています。勤続15年、完全にお局です。この年齢ですし、子どもがいることもあり、社内ではお母さん的な扱いを受けることも多くて、私自身、それが板についている、そんな感じです。夫は1つ年上。美容師をしています」
長らくファッション業界に身をおく美穂子と中目黒で美容室を営む夫、絵に描いたようなおしゃれな夫婦、そして家族である。
「家族仲はそこそこいいと思います。揃って食事にも行きますし、みんなファッションが好きなこともあって、服の貸し借りは当たり前。だから部屋に入ることも、入られることもあまり抵抗がありません」
今ドキのフラットな関係性。そんな姿を羨む後輩たちも多いらしい。
「夫のことは信頼しているし、尊敬もしています。そういう話を比較的オープンにするから、そうやって後輩たちに言ってもらえるのかもしれませんね」
ここまで聞くと不満があるとは思えない。それがなぜW不倫という禁断の果実に手を染めることになってしまったのだろうか。
「家庭がうまくいっていないから不倫をするという女性は、実は稀。身近な人と、ひょんなことから自然発火するケースが実は多いのです」(前出・平塚氏)
次回では、不倫相手との出会いから彼女が言う「純愛関係」に至るまでの過程をレポートしていく。
取材/文 悠木律
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