「実は、本業とは別に副業で月に30万円稼いでいます。どんな副業かって? ふふ、パパ活ですよ」
そう話すのは、九州地方に住む中村彩花さん(仮名・32歳)だ。
艶がある髪の毛、つるんとした白い肌に整った顔立ち、背筋はピンとしてスタイルがよい。腕と首には某ジュエリーブランドのアクセサリーがきらりと光る。
「身体のたるみが気になり始めたんで、最近はピラティスに通い始めたんです」
美容や健康に自己投資を惜しまない彼女は、会社員の傍らパパ活をして生計を立てており、その収入は月に20万から多いときで40万円にものぼるようだ。
危機コンサルタントの平塚俊樹氏はこう語る。
「お金が欲しいからという理由でパパ活を始める女性は多いですよ。
パパ活女子のほとんどが20代前半。若さを武器にお金を稼ぐのは良いですが、金銭感覚が狂い、パパ活をやめられない『パパ活沼』から抜け出せないケースもあるんです。
実際、パパ活に関するトラブル・相談件数は増加していますよ。最近、若い女性に梅毒などの性感染症が増えているのも、SNSを介したパパ活が原因になっているという指摘もある。
中には犯罪に巻き込まれるケースもあるので、安易に手を出すと人生を台無しにしてしまうのですが...」
今回は、30代パパ活女子のリアルな悩みと心の内に秘めている思いについてリポートしたい。
「大学2年から友達と一緒にキャバクラのバイトを始めました。自由出勤で、基本的に忙しい週末だけ出勤していました。
欲しい物や旅行、彼氏の誕生日前になると頑張って出勤を増やしたり、営業を頑張ったりしてましたね。もともとお酒の場が好きで指名してくれるお客さんもいたので、楽しみながら稼いでいました」
キャバクラのバイトとはいえ、週に2~3日の出勤で月収は15万円から20万円程度。大学生のお小遣いなら十分な金額だ。稼いだ分は主に洋服、友達や彼氏との交際費、旅行などに消えていった。
夜の仕事は日払い制だったため、頑張って稼ぎたい月は出勤を増やしたり、テスト期間は出勤を減らしたりと、学業と両立もできていたので効率よく稼げるバイトだったそう。
「夜働きながらも、ちゃんと就活のことは考えていましたよ。社会人になると手取りは20万円切りそうだし、金銭感覚を戻さなきゃと思い100万円は貯金してましたし(笑)。
就活時期は黒髪にしないといけなかったんですが、キャバクラで黒髪は映えないので黒染めスプレーして面接や合同説明会へ行っていました(笑)」
キャバクラと学業を両立しながらも、無事に第一希望だった企業へ就職が決まった。
来年の4月からは社会人。
好きなときにふらっと旅行へ出かけられるのも学生の間だけだし、悔いのないようとことん遊び尽くして4月からはOLとして働く!と意気込んでいたようだ。
だが、実際に働き始め、それまでとは私生活がガラッと変化した彩花さんが感じていたのは、「普通に働く」ことへの絶望だった。
しばらくは朝起きて夜眠るというサイクルに慣れず、仕事から帰宅後は疲れ切ってしまいメイクも落とさず寝落ちしてしまう日もあったという。
「だんだん、会社の給料だけでは生活がキツくなってきて……。社会人2年目からパパ活を始めたんです。週末少しだけキャバクラに出勤しようかなって思っていたんですが、私が働いている会社は繁華街の近く。
上司が飲みに来てバッタリ会うなんてことは絶対嫌だったので(笑)。LINEに入っている指名客へ連絡したんです」