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【後編】ゴキブリ、シロアリ、図面と違う家…このご時世でも欠陥住宅が減らない「最悪のカラクリ」

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家の中に雨が入ってくるということは、いかなることにつながるのか。

「理論で考えれば、木材が腐り、家が倒壊します。実際、内部に水が侵入し続けて、水を吸った分の荷重を受けて梁や柱が曲がってしまった家を検査したことがありますよ。

柱が曲がると歪みが生じて、扉が閉まらないなんていう問題も起きてきますね。こうやって、欠陥現象が連鎖的に起こっていくことも稀ではありません」。

今、自宅に欠陥現象が起こっている人がいるとするならば、恐怖以外の何物でもないはずだ。せっかく手に入れた家が住めなくなってしまうかもしれないのだ。

「実際のところ、僕がこれまで検査した住宅のほとんどに欠陥が見つかっています。もちろん大なり小なりはありますがね。

これには前回お話しした“あと出せパー”に代表される大手ハウスメーカーの悪質な工事、現場の職人たちの技術力の低下、建築業界の悪しき慣習など、さまざまな問題が複合的に絡んでいます。

少し乱暴な言い方ですが、よほど注意深く建てないと欠陥住宅になってしまうんです、どんな家でも。

これから家を建てる人は、きちんと勉強をして、その上でありとあらゆる疑問を解決して、納得して家を建ててもらいたいと切に願っています。

しかし、すでに家を手に入れている人はそうもいきませんよね。欠陥現象を目の当たりにしたら、もちろんショックを受けることでしょう。

でも見て見ぬふりをしていれば、もっとひどい状態になってしまうことはわかりきっています。しっかりと現実を直視して、対策を取ることが重要です」

今回は12ある欠陥現象のうち、まずおもに防水不良から起こる4つをご紹介した。次のコラムでは、残りの8つの欠陥現象をご紹介していく。

「次の8つのなかには、どんな家にも起こりそうな結露や隙間風なんていうキーワードも含まれています。これらが、どんな欠陥につながるのか、知っていて損はないと思いますよ」

取材・文 悠木律



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