そう言いかけたアイミを制してフミトが続ける。
「違う。お腹の子どものことはもともと把握してるんだ。愛してるから別に問題ない。そんなことよりも、俺の大事な妻であるカナを誹謗中傷する人たちが許せなくて」
フミトは強い口調で話しはじめる。
「カナのプライベートなことを最初にSNSにアップしたやつが一番許せないんだ。アイミちゃん。もしかして何か知ってる?」
フミトは軽蔑するような冷たく厳しい視線で、アイミのことをまっすぐ見ながら話す。
膝がガクガクと震えだしたアイミは「知らないです」と短く返答し、すぐに店をあとにした。
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