「カナに言ってなかったけど、俺、実はクォーターなの。おばあちゃんがロシア人なんだけど、容姿にはあまり影響が出てなくて、ほぼ気づかれることはないんだ。面倒だしよっぽどのことがないと話さないようにしてるんだよね。でも、さすがに別の国の血が混ざってるって、あとからバレたらいろいろやばいでしょ(笑)」
アイミは驚いてとっさに声が出なかったが、すぐに気持ちが高揚するのを感じた。産まれてきた子どもが自分と血がつながっていないとわかれば、フミトが離婚すると思ったからだ。
ひとりになったアイミは、どうすれば一番効果的にカナを苦しめられるか考えた。
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