「自分より収入が少ない私と結婚するのに、何もかも折半だっていうんですよ」
はるかさんは、プロポーズに至るまでの彼氏の行動が、すべて結婚を決めるための工作だったのではないかとさえ思えてきた。
「“お金なんてある方が払えばいいよ”と言っていたのは演技だったのか、と思ったら、全部信じられなくなってきちゃって。お金のことが問題は問題なんですけど、今はそれ以外のことまで心配になってます……」
はるかさんは、彼氏がどんな考えを持った人物なのか、理解していたようで全く知らなかったのだということを思い知った。
「家事はどうするのか聞きました。すると、手伝うと言ったんです。その言い方って補助的にやるというニュアンス。メインでやる気はないなと思いました。一人暮らしが長いけど、料理はできないとかで、料理は無理と言われました。いやな予感しかないですね」
ここまで不安になると、結婚自体を考え直さざるを得ないとはるかさんは言う。
「折半案はもちろん否決で、そこからは結婚の話題が出なくなり、いま事実上の冷戦状態です」
彼氏は彼氏で「対等な関係でいたいなら、結婚後はお金のことはちゃんとしたい」という考えを持っている。一方のはるかさんは、「すべて依存する気はないが、どちらかというと自分の方がややもたれかかりたい」という意見を変えたくない。
これではなかなか折り合いがつかないわけだ。かくしてはるかさんの冷戦は続くのだ。。
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