「タワマンは、高さが売りです。その高さを作り出すためには、建物自体を軽くする必要があります。その軽量化の標的になるのが、壁や床です。梁のいらないフラットスラブやボイドスラブと呼ばれる構造技術は、まさにその一例で一般的なマンションの構造より軽くなるのでタワマンには欠かせませんが、遮音性がとても低い。また、軽量化を目的に隣の家との間の防火構造壁が手抜きされるといったひどい例もありました」
今や1億円を超えるのが当たり前のタワマン。苦労の末に手に入れた後、そんな未来が待っているのではたまったものではない。
「住めば都とはいいますが、それは最低限の家があってこそ。欠陥住宅ではそんな気持ちには到底なれません。
しかし、残念なことに欠陥住宅は増える一方。地方のタワマンも要注意物件です。タワマンは戸数も多いですよね。それが全部埋まっていれば、まだいいですが、空き家が目立ち出したら危険です。
まず、住んでいない家からは管理費が取れません。満額の管理費がなければ、適切なメンテナンスが受けられません。また、マンションには各部屋に排水トラップと呼ばれるものがあります。排水管との接続部分には水を溜めておくのですが、使われていないとこれが蒸発してしまうんです。すると下水の臭いが上がってきてマンション中が臭いなんてことに」
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