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LIFESTYLE 女たちの事件簿

空き家の実家がジャングル化→びわの木から大量の虫が。40代姉妹が直面した「あまりに厄介な事態」

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実家の敷地は70坪ほど。うなぎの寝床とまではいかないが、自慢の庭は建物の奥にある。父親が元気だった頃は、季節の移ろいを感じさせる彩り豊かな庭木や花壇が目にも鮮やかだったという。

「うちは全ての木がシンボルツリーと言えるくらい、樹高が高く存在感のある庭木が多いんです」

祖父の家の庭への憧れが、父を庭仕事に向かわせたと姉妹は語る。今も庭には背の高い木が数本立っているらしい。

「父方の祖父が植木屋さんで、父の実家の庭はおじいさんが手入れしていました。当時は珍しい洋風な庭で、建物が和風だったのでアンバランスでしたが、父は自分もいつか素敵な庭をつくりたいと思っていたようです。職人の息子だけあって庭木の知識も剪定も玄人はだしでしたよ。樹高が伸びすぎないよう手入れしてくれてあったとは思うのですが、3~5m以上の木が数本ある状態です」

隣地とトラブルが起きにくいよう、なるべく枝が広がらない樹形の木を選ぶなど、亡くなった父は庭づくりに一定の工夫をしていたそうだ。

「とはいえ、そもそもうちの隣は民家ではありませんでした。片側は小さな食品工場でしたし、もう片側は空地だったんです。変形の狭小地で、長い間売れずにいました。正面には小規模なスーパーマーケットがありましたが、母が亡くなる少し前に閉店し、今は廃屋になっています」

姉妹の実家は、商業エリアだったのだろうか。

「はい、私たちの家が面していた通りは、町ではちょっとした商店街だったんです。周りが全て民家であれば、私たちも庭木の成長に危機感を覚えたのかもしれませんが、周囲も土地や建物を放置しているという油断があり、いつか整地して売却すれば良いというくらいに考えていたんです。考えが甘かったと反省しています」

最近になって隣の食品工場が物件を売却したところ、新たな土地の買い手が、姉妹の実家の敷地から飛び出した枝を切り落とすよう求めてきた。その要請を受け、姉妹はようやく重い腰を上げて実家の様子を見に行ったのだという。

「私たちが嫁ぎ、両親が他界して庭を放置することになっても、苦情を受けたことは一度もなかったので正直驚きました。草が生い茂っても冬が来れば枯れるので、そこまでひどくはならないかなと高を括っていたんです。放置しておいていいとは思っていませんでしたが、新幹線を使って庭の様子を見に行くのが面倒で......」


姉妹がそれぞれ夫を伴って実際に庭を見に行ってみると、美しかった庭は憐れなほど荒廃していた。問題となっていたのは、びわの木。見事なまでに巨大化し、枝は四方に伸び放題で、指摘されたとおり数本の枝が隣地にまで及んでいたという。



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