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LIFESTYLE 女たちの事件簿

【後編】空き家の実家がジャングル化→びわの木から大量の虫が。40代姉妹が直面した「あまりに厄介な事態」

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。
▶︎前編はこちら

【あらすじ】
ジャングル化した実家の処理に頭を悩ませる佐和子と利律子。父が手塩にかけてきた庭の巨木は次々に枝を伸ばし、気づけばご近所迷惑の元となっていた。そこで実家を更地にして売却することを考えたが、土地の価格が昔と比べて想像以上に下がっていることを知り、中年姉妹は愕然としていた……。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「近隣の環境が、ここ数年でガラリと変わっていることすら知りませんでしたね」

実家周りからは次々に個人の商店が消え、賃貸アパートやコンビニができていた。しかし、片田舎とはいえ、姉妹がこの土地を後にした20年前はまだ町の中では繁華街だったため、地価がそこまで下がるとは思っていなかったのだそう。

「私たちが実家を離れたあと地元には色んな変化があったのに、そんな当たり前のこともわかっていませんでした。認識が甘かったんです。その間に大きなスーパーマーケットの誘致に失敗したという噂もあり、それが関係あるのかないのか、周辺には新しい家や事業所などもほとんど建っていません」

長らく地元を離れていると、かつて暮らしていた頃のイメージをなかなか更新できないものなのかもしれない。

「子供の数がどんどん減って小学校も統廃合が進み、私たちの母校である中学ももうないんです。空き土地も目立つようになっていて、昔に比べて土地の値段はかなり下がっていると聞きました。売りに出しても買い手がつくかどうかが不安ですし、売れたとしても二束三文かもしれません」

姉の佐和子さんの言葉を受け、利律子さんも口を開いた。

「二束三文でもプラスならいいですよ。もしかするとマイナスかもしれないんです。だったら、月極などの駐車場にして、当面の間お金稼ぎに活用させてもらってもいいかなとも思います」

利律子さんは大学受験を控えた息子の母親。見事第一志望に合格したら、学費は4年間で600万円以上もかかるのだとか。利律子さんは実家を元手に息子の学費を稼ぎたいようだが、解体費用や地価の値下がりを思うと、売ったとしても資金を得られるどころかマイナスになるかもしれないと戦々恐々なのだという。それならば、確かに土地活用という選択もなきにしもあらず。一方、その意見に小首を傾げたのが、佐和子さんだ。



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