そもそも入会しなければ、保護者会主催の年間イベントに子どもを参加させることはできない。周囲の子どもたちが「お祭り楽しみだね」と言い合っているのに、わが子は蚊帳の外、となってしまう。
「現状うちの園では、100%の親が保護者会に加入しています。同調圧力がよく効いていることの裏付けではないでしょうか」
菜穂さんは、今の保護者会のあり方が、昨今の働く世代、子育て世代の生活スタイルや懐事情に全く則していない点に疑問を感じており、真に有益な団体に改善していくことはいくらでもできるのではないかと考えている。
「園主催の行事がある時だけお手伝いする、くらいでいいと思うんです。そのことを意見したいとは考えています。会合は、年長の子を持つ役員が仕切ります。年少組の役員が意見を言いにくい雰囲気があるんですが、次が今年度最後の会合なので、できれば意見を言いたい。いきなり全部なくせなくても、イベントを減らしたり、会費負担を減らしたりしませんか? と。言いたいなあ、でも正直怖いです」
菜穂さんが問題視しているのは、保護者の会のあり方そのものだが、役員の選出方法にもはなはだ疑問を感じているのだそう。
「何度も言いますが、うちの園では年長の子の親が役員になったときの負担が一番重いので、多くの人は年少とか未満児クラスの時に役員を終えたがります。そうなると、未満児クラス年少クラスは立候補者が多くて役の取り合いになり、年長組になってくると役を嫌がって押しつけ合いになるんです」
比較的負担が軽い低年齢の子の母親たちは、じゃんけん大会かあみだくじで勝った者が役を獲得するのだという。反対に、年長組の親は、じゃんけん大会ぁあみだくじで負けた者が役を引き受ける。
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