■あおりの隙間から砂利が落ちる可能性を見つけた
中島氏はまず、トラックがどういった状態で走行していたのかを調査した。事故当日、トラックは、「砕石100」という種類の砂利を運搬していた。通常、砕石100の積み込みには、ホイールローダーを使い、バケット(土砂をすくう部分)でのせることで、トラックの荷台には、おおよそピラミッドを引き延ばしたような形の砂利山ができる。

前述したように、当該トラックは木製のあおりを追加して、砂利が流れ出るのを防御していた。しかしながら、その木製のあおりには隙間があり、この場所から砂利が漏れだす可能性は否定できず、また、砂利をローダーで載せる際に、木製のあおりの上端に、砂利が残ることも考えられた。この状態で、事故現場付近を走行したときに、荷台の外へ砂利が落下する可能性がどれほど考えられるかがポイントであった。