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LIFESTYLE 女たちの事件簿〜沢木文の【婚外恋愛ファイル】

「ユウちゃんパパ、問題になってるよ」40歳妻が絶句。保育園の人気者だった夫の【行き過ぎた幼児愛】とその末路。

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ライター・沢木文が、コロナ禍中でも花開く、婚外恋愛のリアルについて紹介する。

内閣府男女共同参画局は、「男性の家事・育児参画」を事業として取り組んでいる。日本の男性は諸外国に比べ、家事・育児への参画時間が短いというデータもある。

派遣社員の神田美佐子さん(仮名・40歳)は、「男が……というか、主人みたいに育児に積極的な男性って、気持ち悪いと思うんです」と語る。美佐子さんが3歳年上の夫と結婚したのは5年前だ。

「34歳ごろから、猛烈に子どもが欲しくなって、居ても立ってもいられなくなったことがあったんです。その時に、高校の先輩の紹介で知り合ったのが主人です。私の婚活は子どもありき。父親は誰でもよかったんです」

結婚よりも子作り優先。夫も出会った当時37歳で、「人の親」になりたがっていた。夫は中肉中背で顔立ちは十人並み。趣味に凝っていることもなく、中堅私立大学を卒業してから、OA関連会社に勤務していた。

「なんとなく、子どもができたら結婚しようという流れになり、交際がスタート。彼は正社員で貯金もあり、市部とはいえ東京都内にマンションを買っている。義実家は近郊にあるのですが、あまり干渉してこない。すごい優良物件だと思いました。奇跡的に娘を授かり、母子手帳をもらった日に入籍することにしました」

何度も体を重ねれば、愛情も芽生えてくる。娘が生まれ、一緒に子育てをするようになると、夫として深く尊敬し愛するようになってくる。

「娘が生まれたとき、泣いて感動してくれて、生まれたての娘の小さな指や耳を見て『なんてかわいいんだ』と目を細めていました。仕事も早く帰って来てくれて、夜中のミルクやおむつ替えもためらわずにやってくれたんです」

娘中心の生活になったとはいえ、夫婦の関係は定期的に持っていた。

「結婚5年で、毎週しているというと驚かれます。私たちは恋愛期間がないに等しいので、求められれば応じています。優しくて穏やかな主人と、明るい私、かわいい娘……理想的な家庭だったんです。私は離婚家庭に育ち、親から愛されなかったので、主人には私より娘をかわいがる父親になってほしかった」

娘が1歳の頃に、美佐子さんは仕事に復帰。娘は地元の認可保育園に通い始める。しかし、突如コロナ禍に突入し、一切の行事がなくなった。

「娘が2歳・3歳児クラスのときは、行事も保護者の行事もすべてなくなりました。あのときはさみしかった。運動会、おゆうぎ会、保育参観など、保育園という社会の中での我が子の成長を見たかったですから」

2022年度には、中止されていた行事が制限付きで再開される。春の運動会、夏のプール、秋のおゆうぎ会、冬のクリスマス会などだ。

「実際に再開されると、保育園の行事は基本的に平日だってことに気付いたんです。仕事は休めないし、行くのは面倒だし……。主人に相談したら、僕が行くよ、と快く言ってくれたんです」

夫は営業職で時間の融通も聞き、大手企業の正社員のために有給はたっぷりある。それに穏やかで地味で、おとなしい性格だ。だから、何の心配もなく任せた。すると、その翌日、送り迎えのときに顔見知りのママ友から「ユウちゃん(娘)パパってにぎやかで面白い人だね」と言われたという。

「夫は淡々としている口数が少ない人で、“にぎやかで面白い人”とはかけ離れています。詳しく聞いてみると、夫は運動会の親子競技で欠席保護者の代わりに参加するなど大活躍だったとか。行事が終わってからも子どもたちを腕からぶら下げたり、肩車をしたりして遊ばせていたそうなんです」

そんな「ユウちゃんパパ」はあっという間に人気者になる。夏のプール見学でも子どもたちが寄ってきた。おゆうぎ会では撮影役を買って出て、クリスマスには自腹でサンタの衣装を購入し、プレゼントを配ったという。

「ママ友のグループLINEに入り、そのクリスマス会まで参加していたというからびっくりですよね。でも、その後、私がなんとなく避けられているような気配を感じたんです」

そんなある時、あるママ友から、「ユウちゃんパパ、問題になってるね」と話しかけられた。

「なんのことかと思って聞くと、主人がよその子を肩車したり、高い高いしたりするのが『気持ち悪い』という話になっているんだそうです。主人は子どもが好きなだけだと言うと、そのママが撮影した動画を見せられたんです」

そこに映っていたのは、いつもとは別人のようにハイテンションになり、一心不乱に子どもたちと遊ぶ夫の姿だった。女児二人を背中に乗せ、満面の笑みを浮かべて汗をかきながら四つん這いで歩き回る、男児を膝に乗せて体を撫でる……。

子どもとの距離感を見極めるのは難しい。親は子どもの成長に合わせて適切な距離をとっていく必要がある。しかし一方で、子どもに対して親心とは異質な愛情を抱く大人がおり、事件に繋がっていることも事実だ。次回では、美佐子さんの夫の常軌を逸した行動を詳報し、夫の【子どもへの愛】の実態を炙り出していく。

Text:沢木文



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