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LIFESTYLE 女たちの事件簿

【後編】「内気で料理が趣味の父がなぜ…」子供も絶句。競馬で人生大荒れし「老人ホームで暴力沙汰」を起こすまで激変した男の哀れな顛末とは。

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康とハツネはそれからも競馬場に通い詰めた。康はハツネと同じ趣味、同じ気持ちを共有するべく、1万円の限度をやめ、際限なく、馬券を買うようになっていった。もともとはバラバラに買っていた馬券だったがその頃には2人でお金を出し合って、一緒に賭けるようになっていた。それと同時に2人の連帯感が増していった。

「半年ほどたった頃かな、ハツネが馬券をネットで買えることをどこかから調べてきたんです。口座に紐付けるだけと簡単だし、各地のレースをワンクリックで買えるから、毎日馬券を買うことができるんです。それを知ってからは競馬場から足が遠のき、互いの部屋を行き来する時間が増えてきましたね。銀行にお金をおろしにいくこともなくなりました」

20万円を財布に入れ、使用金額を1日2万円に制限していた康の姿はここにはもうない。

「馬券を買うときはさ、ハツネが私の部屋に来てくれることが多くて、そういう日は大体、その日の総括をしながら、2人で夕食をともにしました。さながら夫婦のようで、内心すごく嬉しかったですね。まぁ食べているのはコンビニの惣菜やカップ麺と安い酒ですけど」

うどんを打っていた康の姿もここにはもうない。康はハツネとの関係を続けるために始めた競馬に見事ハマり、湯水のごとく金を使い続けた。その頃には2人が競馬に賭けるお金のすべてを康が払っていた。ハツネは一銭も身銭を切らない状況になっていたのだ。



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