きっかけは借金！夫実弟との情事に溺れた献身妻の懺悔

翌日、カフェのパート従業員たちとミーティングを済ませると、雪乃は銀行へ行ってくると言い残して、夫の弟が住むマンションへ出かけた。弟から借りる金は、いとこの夫が貸してくれることにして、夫にそう伝えてある。

雪乃は用意周到に外出を段取りし、いつもより念入りにメイクをしていた。脚がきれいに見えるパンツと、体のラインが出るニットを選んでいる自分に気がついてもいた。

「覚悟というよりは、少しドキドキしてました。お金をお借りできる嬉しさもありましたが、初めてお泊りデートするような気持ちがあったことも確かです。こんなことは誰にも言えませんが」

マンションに着くと、夫の弟は黒いスウェット上下を着ていた。前の日は雪乃をエントランスで少し待たせて着替えていたのに。雪乃は緊張と下心で、思わず生唾を飲み込んだという。

「夫とは、顔を合わせればお金の話、店の話で、もう男と女という感じではなくなってます。状況が状況なので仕方ないんですが、長年子どもができなかったこともあり、我が家ではセックスについてはタブーというか、腫れ物みたいになっていたんです。コロナ前まではたまにしてたけど、コロナで経営が急激にキツくなってからは、とてもそんな気分にはなれなかったですしね」

弟は、雪乃をリビングに通すと、ソファの前のローテーブルに置いてあった、封筒に入れた現金を手渡した。100万あると言われて中を確認すると、帯つきだったという。