「本音を言えば、単純に生身の女性としたかったですね。結局できなくなって2年以上が経っていて、子どもはもう今年3歳になってしまいます。妻は諦めて、子どもと寝るようになりました。時々自分から誘ったり、向こうも思い出したようにベッドに入ってきてキスしてって言う……でもやっぱりダメ、のくり返しで、夫婦仲も良くなくて、会話も少ないんです」
彰吾はいけないことだとわかっていながら、大学時代につき合っていた香奈(仮名)に電話をかけた。香奈とはオリンピック開催年に開いている同窓会で毎回会っており、前回会ったのは確か妻の妊娠中だった。
「香奈はもう子供が中学生なんです。ダンナとは別れてて、娘と母親と3人暮らしだから、会いやすいっていうのもありました。それで半休取って、香奈と会って飯食って、悩んでることを全部話しました。その上で、寝てくれないか? って聞いたんです。できるかどうかしてみたいって」
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