有田哲平MCの「クイズ番組」だが、普通のクイズ番組ではない!
『世界で一番怖い答え』(フジテレビ)
年末の特番時期になるとなぜかオカルト系の怖い番組が「夏」同様に各局で増えていく。2022年も『やりすぎ都市伝説』(テレビ東京)、『口を揃えた怖い話』(TBS)、『不思議体験ファイル信じてください!!』(フジテレビ)などが放送された。
そんな中で一味違う「怖さ」を見せてくれるのが『世界で一番怖い答え』(フジテレビ)だ
2019年から夏や年末に放送され、今回で第4弾になる有田哲平MCの「クイズ番組」だ。しかし、普通のクイズ番組ではない。そのタイトル通り、問題はホラーに特化しているのだ。それもそのはず、問題を制作しているのが、『放送禁止』シリーズの監督である長江俊和やオカルト放送作家の「都市ボーイズ」岸本誠・はやせやすひろなのだ。
最初は年賀状に関する問題。
3年前に別れた彼女から年賀状が届いた。その彼女は付き合っている頃、電話に出ないだけで、何十件もメッセージを送ってしまうような束縛の強さだった。それに嫌気がさし別れたという。年賀状が届いたことで「あいつも吹っ切れて幸せになったんだな」と思っていた男性だが、その年賀状をよく見て、あることに気づきゾッとした。その理由は?という問題。
毎回参加しているみちょぱはすぐに答えを書き始めるが、初参加のアンタッチャブル柴田とSnowMan深澤は「え?これだけ?」とヒントの少なさに戸惑う。
柴田も深澤もうっすらボケ回答を出すも、みちょぱの怖い回答に「こういう番組」なんだと理解。そして正解VTRにゾッとする面々。みちょぱは「こういうもんです」と当たり前のように言う。
長江俊和が出題したのは、「【ルームツアー】現役アイドルの部屋を大公開」と題されたYouTubeなどによくある動画から。アイドル風な女性が明るく部屋を紹介していく。寝室などを映す中で鏡に一瞬なにかのメモが映る。その動画が恐ろしい理由とは、というもの。
そのメモがヒントとして渡されるのだが、それは意味不明の文字列。しばらくそのメモを見て、「ハッ!」と閃き、ゾッとする面々。こんなにわかりやすくハッとする瞬間が見れるのが面白い。
他にも「ソロキャンプを満喫した男性がアパートに戻ると、家に中年女性がやってくる。その後起こるゾッとした出来事は?」だとか、「ホテルの監視カメラに映ったゾッとすることとは?」「女性たちが山で遭難。なんとか山小屋を見つけるも残った食料はわずか。しかし彼女たち3人は10日後に無事生還したが、その映像に隠された恐ろしい事実とは?」といった問題が続く。
ある程度慣れると、想像だけでも答えを導き出せるのだが、映像をつぶさに見ているとちゃんと回答が導き出されるようになっているのが逆に怖さを引き立てるのが面白い。
19世紀のヨーロッパで実際に撮影された家族写真やライス関町の家族に実際に起きた恐怖体験からの問題など多様な問題もあり面白かった。
そして見返すことでわかる仕掛けなどもあって動画で何度も止めながら見たい番組だ。
『世界で一番怖い答え』(フジテレビ) 12月29日(土)放送分を TVerで観る
次回では、繰り返し観て考察したくなる『テレビ放送開始69年 このテープもってないですか?』を絶対に見るべき理由を詳びらかにしたい。