不安が確信に変わった奈美は雄一を問い詰めた。
「あんた会社の若い女と不倫してるんだ?」
そう雄一に告げると、雄一は挙動不審になりながらも、彩との不倫の事実を認めた。
「お前に相手にしてもらえなくて寂しかった」
雄一は小さい声でそう語った。
後日、喫茶店で不倫相手の彩を交えて3人で話し合うことに。
奈美の目の前に現れた彩は、冴えない雄一には似つかないほど、すらっとしたモデル体型で美人だった。
「こんな美人と夫が不倫しているなんて信じられない」
そう思ったが、不倫自体はれっきとした事実である。
「雄一さんと不倫をしてごめんなさい。でも、好きなので気持ちが抑えられません。」
彩は席に着くや否やそう告げた。
あっけにとられながらも、奈美はなんとか振り絞った声で。
「あんたはどうしたいの?」
と雄一に尋ねる。
「お前に決めてほしい」
どこまでも他人任せの返答。奈美は怒りと失望で数秒間言葉が出なかった。
夫の煮え切らない態度に腹立たしさを覚えた奈美は、何とか怒りを抑えてその場を後にした。
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