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【後編】あの子はどれほど持つかな? 10代少女に「身も心も捧げさせる」バレエ監督の異常な日常。

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「娘のなかで、目標がねじれてしまったんだと思います。バレエダンサーになりたい、から、芸術監督に気に入られたい、に。まだ18歳なのに『学校なんか休んで、僕の知り合いの舞台を見に行こうよ』と言われると、慌てて身支度をして出ていくんです。服装も化粧も、芸術監督好みにして」

心配になった陽子さんは、一度レッスンの様子を見に行った。

「芸術監督は、なんてことない不良中年みたいな感じでした。カリスマ性も感じなかったし、なんであんな人に、という素朴な疑問は消えなくて。高額のレッスン費用をお支払いしているのに、娘が人間性を否定するような暴言を吐かれているのかと思うと、親としては納得がいきません。自分の娘が別の人間に変えられていくような恐怖もありました」

陽子さんは、別の心配も抱えていた。



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