BMWが究極のMモデルとして発表した「BMW M4 CSL」。全世界 1000 台の限定生産で、日本市場への割当台数はわずか25台、注文受付は2022年9月末時点で終えており、納車は本年の第4四半期以降を予定しているとのことだ。もともと速くて、楽しいBMW M4をベースに、M4 CSLでは、レーシーなカスタマイズが施され、サーキット走行を可能とするアイテムが多分に装備されている。どんなマシンに仕上がっているのか、BMW M4 CSLの詳細をご紹介しよう。
■約100kgの軽量化に加え、足回りもCSL専用設計
M4 CSLのサイズは、全長4805mm×全幅1920mm×全高1385mm、ホイールベース2855mmで、2ドアのクーペスタイルというスタイリングは、ベースのM4と変わりはない。ただしM4 CSLでは、大幅な軽量がなされており、ベースのM4に対しマイナス100kgの車両重量1630kgとなっている。
具体的には、ボンネットやトランクリッドのほか、キドニーグリルやエアインレット、ドアミラーキャップ、ディフューザー等にCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を採用。リアシートも外され(ヘルメットなどの格納スペースとなっている)、専用カーボンフルバケットシートも採用。軽量素材にコストをたっぷりとかけたことで、車両価格は税込2196万円と、ベースのM4クーペ(税込1325万円)よりも約870万円も高くなった。
エクステリアでは、レーシングマシンを彷彿させる、イエローアイコンMレーザーライトを採用。カーボンボンネットに描かれた2本のストライプは、カーボンファイバーのパターンを可視化している。また異様に反りあがったリアスポイラー一体型のCFRP製トランクリッドも、リア周りのエアロダイナミクスを改善しているという。
さらに、カーボンセラミック製のブレーキ(ハイグロスレッドキャリパーも標準)や、CLS専用のMライトアロイホイールスタースポークスタイリング827Mという、鍛造のブラックカラーホイールも。他にも、CSL専用のチタン製サイレンサー、マットブラック仕上げのデュアルエキゾーストテールパイプなども特別装備される。
インテリアにも、CSL専用アイテムがふんだんに織り込まれている。専用のMアルカンターラスポーツステアリングや、サイドサポートが立った専用カーボン製フルバケットシートが付けれら、ヘッドレストは、サーキット走行時のヘルメット装着を想定し、取り外し可能に。カーボンファイバー製のセンターコンソールや、レッドのCLSロゴなど、レーシーな雰囲気を存分に楽しむことができる。