一方A子の方は、B先生の退職後は、しばらく嘆き暮らしていたそうだが、3カ月ほどで切り替えて、新しい彼氏を作っていたのだとか。
「けろっとしてましたよ、A子は。B先生のことは気の迷いだったって言ってました」
そう言って笑う理子さんはその頃、夫となる先生に思いを寄せていたが、恋愛感情を表明するような真似はしなかったそうだ。
「A子がそれだけ、周りを騒がせたからって言うのもありますけど、私は、とにかく、先生にとって一番心を許しやすい存在でいようとしていました。何かあったらちょっと、先生が相談してくるような、優等生的な立場で接していたんです」
その理子さんの作戦は成功し、先生は、理子さんを一番信用できる生徒だとみなし、生徒間の微妙な問題などを、理子さんに相談するようになった。
©︎gettyimages
「お前のおかげでクラスが平和で助かるよとかなんとか言って、ご飯をご馳走してくれたり、パフェを食べに連れってくれたりしました。私は誰にも言わなかったですけど、それってもう、実質デートみたいなもんですよね。
夫も、結構大胆だなあって思いますけど、一応、『先生だからな』とか『先生として』ってよく自分に言い聞かせるみたいに言ってました。ね、なんか、グレーでしょ?
でも、ちゃんと交際という形になったのは、私が高校を卒業して、大学3回生になった頃です。それまでは、ずーっと先生と生徒という関係を保っていて、私が同窓会の幹事とかをしてました。誰も、私と先生が、こういうことになるとは思っていなかったと思いますよ」
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