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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
LIFESTYLE うつわのことを教えて、ひさこ先生!

ひさこ先生も2個買い! とにかく使い心地が良い、吉川和人さんの木製スプーンって?

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ラインナップとして加わった大きな家具

ひさこ先生:最近、大きな家具も増えてきている印象ですが、これはいつ頃からですか?

coutesy of kazutoyoshikawa.com

吉川和人:ずっと作りたかったんですが、一人だったので できなかったんです。でも、その当時くらいから助っ人が来てくれるようになってチェストやテーブルを作れるようになりました。

FORZA STYLE:いつ頃のお話ですか?

吉川和人:2018年だから、4年前です。そこから展示会でも出すようになって、ありがたいことにオーダーを頂けるようになったので、常駐のスタッフを雇いながら続けることができています。

ひさこ先生:ミラーは、どんなきっかけで誕生したんですか?

四角小(角かどヒノキ木地)  2万4200円
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吉川和人:トヨタ自動車は、環境資源や人の資源があってこその会社であるから、その一環で山を保有しながら保全もしているんです。そのひとつに三重県で購入した山があったんですが、元々林業の山だったからその木々を使ってプロフィット(利益)も出すという使命もあったようです。

ところが なかなか上手く進展しなかったので、この資源を有効利用できる新規事業者を公募したんです。

FORZA STYLE:良いタイミングが巡ってきますね。

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吉川和人:そこで僕は、その山で採れる木材を使った製品開発と、林業に興味を持って将来働きたいと興味を持ってくれる次世代を育てる学校の授業やワークショップを実施する2本立てで応募したら通りまして。2017年から3年間支援を受け、先ほどの体育館くらい大きな拠点も作りました。

授業やワークショップはコロナの影響でストップしたんですが、製品開発は進んでいて、地元の額縁屋さんを紹介され、そこの方と意気投合してミラーを作ることになりました。

ひさこ先生:最初は丸いデザインはなかったですよね?

宮川ミラー (大) 各6万7100円 [予約販売]
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吉川和人:はい。難しい注文にも応える高い技術を持った額縁屋さんで、もともとは曲木を使った丸額を得意とする工場と職人さんがいらっしゃったんです。

そこで眠っていた工場を復活させて、川の石をイメージした丸いミラーを作ってみることにしました。

ひさこ先生:職人さんは、何名かいらっしゃったのですか?

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吉川和人:当時のことを詳しく知ってらしたのは、お年を召した方1名しかおらず。すでに引退間近で週1〜2回しか出社しなかったので、開発は かなりゆっくりでした。

FORZA STYLE:現在も、その方1人で作ってる?

吉川和人:その方はもう引退したのですが、後進の若い子が引き継いで、一生懸命作ってくれて、供給も安定してきました。結果、トヨタも額縁屋さんも喜んでくれているので僕も嬉しいです。

ひさこ先生:お話聞いたら、さらに丸いミラーが欲しくなりました。

いつもお忙しそうですが、現時点で個展は年に何回ほど実施して、何点ほど納品していますか?

吉川和人:いま、めちゃくちゃ多くて。コロナの煽りで後ろ倒しになったのもあって、ここ最近は、年に9回とか10回やってます。大体毎回150点くらい納品してますかね。それに加えて、イベントでも出したり…

FORZA STYLE:一体、何個作ってんだ??って

吉川和人:もう意識が飛びそうです。そのため、常設用の納品には全然手が回ってません…。

ひさこ先生:すみません。そんなときに無茶なオーダーをお願いして……。

吉川和人:大丈夫です。

FORZA STYLE:今後は、どんな風になっていくのが理想ですか?

吉川和人:ミラーのようにデザインを手掛けて、他の方たちと物づくりしたり、いま木で作ってるものを金属や異素材で作ってみることには興味があります。

あとは、ワークショップですね。今後ますます作る人と使う人の境目がなくなっていくような気がしていて、個人が自分のために作るプロセスを楽みながら製作して、自分の生活の道具にするという流れになっていくのではないでしょうか。

自分の道具を自分の手でつくるおもしろさって、現在は確実に忘れられているので、それを思い出したり、新たに知って欲しいから。少しずつ広めていきたいですね。

FORZA STYLE:でも、それが広がると、吉川さんのメシのタネが減ってしまうのでは?

吉川和人:そこはクオリティが違うということで。

ひさこ先生:使うものを自身で作ることによってプロの凄さを知り、もっと優れた良いものを使いたい欲求も喚起されるということですね。

吉川和人:そうなったら嬉しいです。

FORZA STYLE:最後に、ひさこ先生におすすめを聞こうと思ったんですが、今回じつはココロに決めたアイテムがあって、木べらを自腹買いします。

これがあったら、わりと得意な炒め物をするのに便利そうだし、キッチンに立つのも楽しくなりそう。

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ひさこ先生:この木べらは素敵ですね。使いやすそうですし。

吉川和人:傷んだらメンテナンスしますので、たくさん使ってみてください。

FORZA STYLE:ありがとうございます。いいお買い物もできたし、感謝です。進んで、男子厨房に入りたいと思います!

 

吉川和人
木工作家

慶応義塾大学商学部卒業後、株式会社カッシーナ・イクスシーにて勤務。在職中に一年間の育児休暇を取得と同時に渡仏。2012年に退社し、岐阜県立森林文化アカデミーにて木工技術の基礎と日本の森林文化を学ぶ。卒業後、木工作家として活動し、2017年株式会社ウォールデンウッズを設立。現在は東京で制作活動中。1976年生まれ 福島県出身。

https://www.kazutoyoshikawa.comhttps://www.instagram.com/kazutoyoshikawa

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行方ひさこ
ブランディングディレクター

アパレル会社経営、デザイナーなどの経験を活かし、ストーリーやデザインなどの一貫したコンセプトワークを行うことでトータルでブランドの向かうべき方向を示す。食や工芸、地域創生などローカルに通じる幅広い分野で活動中。
https://hisakonamekata.com
https://www.instagram.com/hisakonamekata

Photo:Shimpei Suzuki
Direction:Hisako Namekata
Edit:Ryutaro Yanaka

 



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