何か言いたいときは、アドバイスではなく「選択肢を提案する」形にすると角が立ちません。
「毎週月曜は、夕飯手抜きの日と決めちゃうっていう手もあるよね」
「いつも栄養バーを鞄に忍ばせておく、とか?」
そして最後に、「といっても、まあ難しいか」と共感の言葉を付け加えられれば完璧です。ここまですればカチンとくる人はいません。
「聞いてほしいだけなんだけど」と、前もって言う
いっぽう、愚痴を言うほうにも気をつけるべき点はあります。ちょっとした愚痴なのに、「ああしろこうしろ」と言われるとむかつくのであれば、そうならないよう事前に言うべきです。
「ちょっと愚痴言っていい? あ、でも、アドバイスはノーサンキューでお願いします」
「ただの共有で話すから、あれこれ言わないでくれる? ごめんね。あのさ〜」
そんなのわざわざ言葉にせずとも察してほしい。そう思うかもしれませんが、それこそが夫婦の会話のトラブルの原因、諸悪の根源。
「思ったこと」はすべて口にしていく、くらいがちょうどいいでしょう。
アドバイスは、頼まれたときだけ
Text:Tatsunari Iota
ドクト
「読むだけで夫婦仲が改善できる」必読書はこちら『不機嫌な妻 無関心な夫 うまくいっている夫婦の話し方』/五百田達成
「夫婦には会話が必要」「ケンカするほど仲がいい」とはよく言われます。
でも、なかなかうまくいかない。
面倒だったり、ギスギスしたり、イラっときたり、相手の機嫌を伺うばかりで肝心なことが言えなかったり、つい嫌味を言ってしまって後悔したりする。そんなこと、ありませんか?
結局のところ、夫婦がうまくいくとは、夫婦のコミュニケーションがうまくいくということ。そして、コミュニケーションさえうまくいけば、二人の関係はうまくいきます。
五百田達成(いおた たつなり)
作家・心理カウンセラー。 米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。
東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て、五百田達成事務所を設立。個人カウンセリング、セミナー、講演、執筆など、多岐にわたって活躍中。 専門分野は「コミュニケーション心理」「社会変化と男女関係」「SNSと人づきあい」「ことばと伝え方」。サラリーマンとしての実体験と豊富なカウンセリング実績に裏打ちされた、人間関係、コミュニケーションにまつわるアドバイスが好評。
「あさイチ」(NHK)、「スッキリ」(日本テレビ)、「この差って何ですか?」(TBS)ほか、テレビ・雑誌などのメディア出演も多数。 著書『察しない男 説明しない女』『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』『話し方で損する人 得する人』『超雑談力』『不機嫌な妻 無関心な夫』『部下 後輩 年下との話し方』(以上、ディスカヴァー)はシリーズ100万部を超えている。オンラインサロン「おとなの寺子屋〜文章教室〜」も好評。