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やっぱり別格?トヨタの良骨格TNGAを使わない車種がある訳

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安全装備や自動運転でますます高額化している現代のクルマ。上手に購入する方法は? さらに、所有してからも様々なトラブルやアクシデントが起きるのがカーライフ。それら障害を難なくこなし、より楽しくお得にクルマと付き合う方法を自動車ジャーナリスト吉川賢一がお伝えします。

2022年1月13日、トヨタの主力ミニバン「ノア/ヴォクシー」の新モデルが登場しました。販売も好調のようで、今作も大ヒットまちがいなしのようです。このノア/ヴォクシーには、クルマの骨格となるプラットフォームに、TNGAプラットフォーム(GA-C)が採用されています。「TNGA」というのは、「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ」のこと。トヨタ車の多くで採用されていますが、ラインアップの中には、TNGAを使っていない車種もあります。「TNGA」の利点についてご紹介するとともに、なぜ使っていない車種があるのか、についても触れていきます。

 

■利点は「高品質で安いクルマ」を生み出すこと

「TNGA」とは、車種間での部品共用化と商品力向上とを両立する、トヨタ流の車両作りの新ルールのこと。2010年以前は、カローラやプリウス、プレミオ/アリオン、5ナンバーのミニバンなど、近いサイズのクルマなのに、エンジンやシャシー部品など、それぞれが別設計となっていたため、部品の種類が膨大な数になっていました。

2022年1月発売の新型ノア/ヴォクシーにも、プリウスやカローラと同じTNGAのGA-Cプラットフォームが採用されている。

そこで、大まかなボディサイズごとに、部品を共通化する前提でプラットフォームを設計し、必要性に応じてサスペンションやホイールベースを変える、モジュール開発を導入。これによって、プレス用金型のようなコストのかかる大型設備や、車両開発費(設計や実験などにかかる費用)も低く抑えられ、さらには台数効果を上げる(同じ部品の生産数を増やしてコストを下げる)」ことも可能となり、浮いたコストで、性能のいいモジュールを使いつつ車両価格にも反映させることができるようになりました。

かつては80点主義と揶揄されていたトヨタ車の走りですが、最近のトヨタ車の走りは見違えるようによくなったのは、このTNGAによる効果ともいえます。

 

■プリウスからCH-R、ノアヴォまで幅広く共用

トヨタは、2017年12月発売の4代目プリウスで初めてTNGAを導入したGA-Cプラットフォームを採用。それ以降に登場したカローラシリーズ(ツーリング、スポーツ、セダン、クロス)、クロスオーバーSUVのC-HRやレクサスUX、そして冒頭でも触れたように新型ノア/ヴォクシーも同じGA-Cプラットフォームを採用。これらのクルマを下側から覗いてみると、全く同じ形の部品が使われていることが分かります。

2015年の4代目「プリウス」を皮切りに、カローラ、クラウン、レクサスLS、コンパクトのヤリスと、順次TNGAの導入車種を拡大している。2022年1月現在でトータル40モデルを発表している。

ちなみに、フォルクスワーゲンのMQB(Modulare Quer Baukastenの頭文字。モジュールキットを意味する)や、日産とルノーの共用化戦略CMF(コモン・モジュール・ファミリー)、プジョーシトロエンの「EMP(エフィシェント・モジュラー・プラットフォーム)」などもモジュール化開発のことで、2015年頃から順次、導入されるようになりました。



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